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zoom RSS テヘラン(音楽?)日記

<<   作成日時 : 2009/04/24 22:58   >>

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まだイスタンブールとギリシャへの旅を綴っている途中ですが、そうこうしているうちにイランでの日常も進行していくので、ここで一度軽くイランでのことも書いておきます。
ここ最近、雨の日が多かったこと(ここのところ、やっと天気が良い日も増えてきましたが)、テヘランの渋滞による大気汚染や交通の利便性の悪さ、あるいは体調があまり良くなかったことも手伝い、用事がない限り積極的に外出することを避けてきました。
何しろ、いろんな条件が相俟って、テヘランでは目的地に到着するまでに疲れてしまうことがしばしばで、出かけた日は必ずと言っていいほど頭痛に悩まされるといった具合なので、出かけることもいささか憂鬱になって来るのです。

こういうわけで、イランに来た当初は積極的にリサーチしようと足繁く通っていたいくつかのCD店からも、足が遠のく日々。何ヶ月もの間、新しい音源を仕入れるということも、殆どしていませんでした。
・・・が、これでは行けない!と思い、重い腰を上げて行き着けのCD店に久しぶりに顔を出してきました。

イランの中心部にあるこのCD店は、(私の意見では)Mahoor Institute以外では、現在のテヘランで最優良店だと思っています。店舗自体がさほど広いわけではないけれど、特に、Mahoorの作品を始めとしたイラン各地の民俗音楽の分野が充実していて、それ以外の分野でも限られたCDの中から、より厳選した作品を仕入れている安心感があり、店主の音楽的センスの良さが窺えるのです。ここで薦められて購入したものの中で、「これは失敗した!」という作品には未だ出会っていないのですから。ですから、日本から来た友人たちの多くも、このCD店へまずは連れて行きました。
私はテヘラン生活を始めてすぐの頃からこの店に通い始めましたが、今でも殆どのCDは、このお店で仕入れています。万が一お目当ての作品が置いていない場合でも、このお店で注文をお願いしています。
そういったこともあり、店主や店員(家族経営)ともすっかり家族のように仲良くなってしまい、いまや、カウンターの内側に何時間も座り込んでお茶をしたり、時には客の相手までさせられることもあります。そうしている間にも、客が切れることなく現れるのですが、それぞれのイラン人が放つ質問も面白く、一般のイラン人がどういう音楽的嗜好を持っているかのリサーチにもなります。多くの人は、パバロッティなどオペラを始めとした歌ものの西洋クラシック音楽、あるいは映画音楽を買い求めていきます。それから、若い人へのイラン古典音楽の浸透率にも驚かされます。
西洋のポピュラー音楽系では、いまだ圧倒的にジプシーキングスが人気。歌詞付きの西洋ポピュラー音楽はご法度なものが殆どの中、ジプキンはOKなわけが謎です。(ジプキンって、圧倒的にLOVEに関する歌詞が多いと思うのですけど・・・)
少し残念なのは、この店もCD販売業績悪化の影響を煽り(?)、映画DVDやVCDの販売を、小規模ながらも、とうとう始めてしまったこと。店主の主義にいささか反するようでしたが、「仕方がない」とのこと。どこの世界も一緒ですね〜。

CDはどれも聴き放題(笑)、気になるものは全て、音響的にも非常にこだわった店内(年に一度帰国するアメリカ在住の店主の兄がスピーカーの設計士のため)で聞かせてもらえるため、イランの音楽情報を得る上でも鑑賞する上でも、本当に重宝しています。
また、このお店の強み(?)は、アゼリー(アゼルバイジャン)系の店主の趣味を反映してか(?)、本家アゼルバイジャン共和国からのCDも他店より多く手に入ること。
これに関連し、今ちょっと面白い話が舞い込みそうなのですが、こちらは確定したらブログにも書きます。

画像

上の写真、左上の作品を除いて、ごく最近この店で買ったもの。とは言え、ここのところ本当に新作チェックを怠っていたので、新しい作品ばかりではないです。現に2008年リリースのものが殆ど。
左上作品は、慶九さんのお友達の天才音楽家Shouresh Ranaeeくんが、先日我が家に遊びに来たときにプレゼントしてくれたご本人の作品。日本ではあまり評判が良くなかったHermes Recordsから、昨年末にリリースされていますが、ここ最近のヘルメス作品はなかなか良いものが続けて出ていますので、以前のイメージのみで判断なされませぬよう!

まだ仕入れたばかりで時間もなく、聴いていないものが多いのですが、以下にタイトル等と簡単なご紹介を書いておきます。
左上から時計周りに・・・
*「Ethereal」 Shouresh Ranaee/Sohrab Zargari (Hermes Records/2008)
Shouresh がタール、故トンバク奏者Dariush Zargariの息子Sohrab Zargariがトンバクを担当。
ホセイン・アリザーデ氏などが曲を提供。
慶九さんはShoureshの演奏を「歌いっぷり」と表現していましたが、まさにその通り。感情を露に表現しづらいイラン古典で、ここまでの情感をたっぷりと感じられた演奏は、私にとって今までありませんでした。
Shoureshの演奏は、生で聴かせてもらうときには、その卓越したテクニックにばかり目が奪われていたのですが、
彼の持つ豊かな情感がつぶさに感じられるエモーショナルな作品で、まさに歌うような演奏としか言いようがない。
タール以外にもマルチな弦楽器奏者である彼には、他にもいろんな作品を出していってもらいたいな〜。(慶九さん、個人的には彼のシュールアンギーズの演奏が好きでした。)
*「UPON THE TANBOUR」 Iranian Traditional Ensemble (Hafez culture and arts organization/リリース年わからず・但し新しい作品であることは間違いないです)
上記店舗で、店主の兄に「きっとおもしろいから気に入るよ」と言われ、購入。タイトルとジャケットからは、タンブールの独奏を連想するのですが、実はイランの楽器博覧会のような様相の作品。曲がどうのこうの、演奏がすばらしいという以前に、収録された曲ごとに、イランの様々な楽器(普段古典音楽のコンサートでは使用されないような)を聴けるのが興味深いです。例えば、タブラに似たNaghareやGabarbehなどの打楽器類が充実。タンブールもバス・タンブールやシャー・タンブール(「タンブールの王様」?って何?」など数本使用。
*「Rah-O-Mah」 Ghamar Ensemble (Music Center of Hozeh Honari/リリース年わからず・但し新しい作品であることは間違いないです)
まだ聴いていないので、詳細はまた後ほど
*「Ah Baran」 Mohammad Reza Shajarian/Farhang Sharif/Fahri Malekpur (Delawaz/リリース年わからず・但し新しい作品であることは間違いないです)
シャジャリアン氏の作品。こちらも詳しくは後ほど。
*「Song of Sparrows」 Hossein Alizadeh (Hermes Records/2008)
マジッド・マジディ監督の映画作品「Song of Sparrows」のサントラ。シュールなジャケも秀逸ですが、相変わらずの繊細かつ映画向きのキャッチーな音作りがさすが!こちらもまだ一度しか聴いていないので、後に何か記すかもしれません。

こうやってジャケ写を並べてみると、イランのCDってポップスはダサ〜なのに、古典のものってどれもシュールで美しいものが多いですね。特にShoureshくんの作品ジャケは、本人もすごく気に入っている様子でした。

尚、ポップスについては(諦めも入って)リサーチはほぼストップしていますが(本家イランのものも、テヘランジェルス←ロス発のペルシャン・ポップスも)、言葉遊びにばかり走っているラップ、あるいは安易なテクノポップが相変わらず全盛の模様です。

次回はまた旅の続きを・・・

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
お久しぶりです。
ポップスのジャケ写がダサいのは万国共通だと思いますよー。ロックやメタルのジャケ写はカッコいいのが結構ありますが、ポップスのジャケ写でカッコいいヤツはほとんど無いですよね。
以前に自分のブログで取り上げた Seka Aleksić「Balkan」のジャケ写だけは好評でしたが。
わたしも、イランのポップスは、以前ほどは聴かなくなりましたが、Leila Forouhar や Shohreh の新作は、Andy「Airport」よりもつまらない作品でしたよ。Leila が若かりし頃に Shohreh の兄 Shahram おじ様と出したデュエットアルバムの方が面白かったです。
kisara
2009/04/28 23:35
ご無沙汰しています。ピンポイントでのコメントありがとうございます!イランのポップスに関して知識があり反応してくださるのはkisaraさんくらいですから。
ああ、仰るとおり!ポップスのジャケ写は、大概ミュージシャンの顔の大写しですよね、言われてみれば。それでも中にはポップで素敵なものも(たまには)ありますが。
自分のアイテムを想像してみて(日本にある)、私の場合、ポップスにあまり縁がないことに気付きました。まさにロック・メタルの人なもので(笑)
kisaraさんのSeka Aleksićのご紹介記事も後ほど見に伺います。何しろパソコンの調子が悪くあまりネット巡回もできない日々。でも遅くなっても必ず伺います。
そして、さすがはkisaraさん。ペルシャンポップスも相変わらずチェックされてるではないですか〜!しかも
>Andy「Airport」よりもつまらない作品でしたよ
というご報告がなんだか楽しいです♪
そのデュエットアルバムも未聴です。聴いてみなければ・・・(こちらでは、逆にロス発のものが手に入りにくいんですが)
elly→kisaraさん
2009/04/29 16:16
Leila Forouhar & Shahram Solati のデュエットアルバムは、誰もかしこもトランス〜エレクトロ化する前の時代の1991年作で、素人でもパソコンで作れそうなスゲェー安っぽいジャケ写ですよ。(笑)
http://www.eworldrecords.com/hedieh2.html
ちなみに、日本の iTunes Store の配信でも売っています。
kisara
2009/05/02 11:53
kisaraさんはいろいろ見つけて来られますね〜。
このジャケ、80年代の匂いがプンプンしますね〜。聴くまでもなく歌も想像できるような・・・。エレクトロポップ化する前・・・歌謡色が強いのかな。
いつも再度の丁寧なコメントをありがとうございます。
私の代わりにkisaraさんのコメントを情報欄として仕様させていただきたいくらい!
elly→kisaraさん
2009/05/06 23:12
直前の記事はともかく、こちらに載っているジャケットは確かにかっこいいですね!

にしても、安易なテクノポップって・・・(^^;
まあ、日本にもまだまだ多いから、他人の国のことはとやかく言えないですね
マーク
2009/05/07 19:48
あ、こちらへのお返事忘れてました。
そうそう、古典音楽のジャケットはイランのアーティスティックなセンスが発揮され、かっこいいのですよ!
イラン人は基本的にはとても繊細で、色使いも細やかで、日本人のテイストに合っていることが多いです。
ロス発のテクノポップは、日本のポップスと比しても言語道断な感じですよ!(笑)日本のはまだいいです!
elly→マークさん
2009/05/08 15:08

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