ETHNOMANIA

アクセスカウンタ

zoom RSS 「音楽活動」@イスタンブール

<<   作成日時 : 2009/04/16 18:54   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 6

ようやく旅の詳細を書き始めます。
毎回旅のことを記すとき、何から書き始めよう?と悩みます。もちろん、日付けを追って書いていっても良いのですが、私の中では、旅の期間起こった出来事をそのまま書きたいわけではないという気持ちもあり、いつもどちらかというと、テーマに沿った形式で書いていくことになっているように思います。
今回もやはりそういう形にしたく、今日はイスタンブールで触れた音楽について書くことにします。次回はギリシャ(主にアテネ)の予定。

イスタンブールでは、今回こそはどうしても行ってみたい場所がありました。
ジプシーのクラリネット・プレイヤー、セリム・セスレルが週に2回演奏するというレストラン「adiyo mamma」こそ、その場所。去年の「ジプシーを巡る旅」(←これ、私が勝手に付けた名称ですのであしからず)以来、イスタンブールを訪れる機会があればこのレストランに寄ってみたものの、なかなかセリムが演奏する日に合わせて行くことは出来ませんでした。
・・・が、今回のイスタンブール滞在は6泊。週に2回演奏するのであれば、きっとチャンスがあるはず。イスタンブール到着後、すぐに店へ向かい、セリムが演奏する日をチェック。ちなみに、このレストラン、ライブハウスbabylonのすぐ近く。応対してくれた方によると、セリムが出没するのは金・土の2日間。しかし、必ず来るかどうかは解らず、来たり来なかったりなのだそう。但し、セリム自身が来なくとも、必ずおもしろい演奏があるからとのことで、何はともあれ金曜日に行ってみることにしました。

金曜日の夜。演奏が始まったのは9時近くになってから。しかし、残念ながらセリムは現れず・・・
画像

この日の演奏は、カーヌーン、ダルブカ(&カホン)、クラリネットによる古典音楽と民謡の組み合わせ。グループ名は「アウル・カプ(horse-gate)」で、クラリネットとダルブカ・プレイヤーの二人がジプシー。イスタンブールのレストランやカフェで定期的に演奏している、あるいは流しで演奏しているミュージシャンの多くは、やはりジプシーのよう。
安定した演奏で終始安心して演奏に入り込める。こういう小さいレストランの割に、PAもなかなか。

時間が経つにつれレストランはほぼ満杯になり、客も混じっての「民謡酒場」へと化していきました。
向こうのテーブルでは中年の男たちがラクを片手に乾杯を繰り返しては一気飲み。そして、ミュージシャンたちが奏でるお馴染みの民謡に唱和する。
中にはラテン・フレイバーを加えたオリジナル曲と思しき曲も演奏され、カホンの乱れ打ちにただ圧倒される。

そうこうするうち楽器を放り出し、マイク片手に朗々と歌い出したのはクラリネット・プレイヤー。
ダルブカの連打もさらに激しくなり、あたりは一気にカラオケ・バーの雰囲気を呈し始めるものの、演奏は終始乱れることなく、「聞かせる」演奏に徹していました。
辺りにはお捻りが飛び交い(文字通り飛び交っていた)、お捻りを呈したテーブル客のリクエストに次々に応えつつ、宴は続きました。客がマイクを離さなくなる局面もしばしば。
しかし、トルコ人がこんなに享楽的だったとは・・・!
イスタンブールの夜をもっともっと満喫したい、そんな思いに後ろ髪を引かれつつ、午前0時になる前に帰路に着いたのでした。

ところで、adiyomammaはレストランとしてもなかなかの場所。トルコの伝統料理を一通り味わえる上、給仕の作法が素晴らしい。トルコのレストランの質の高さを考えると(とにかくどこで食べても美味しい)、この店のものが格別に美味しい!というレベルではないものの、味のバランスはいいし、何より先に書いたようにサービスが行き届いていて気持ちが良い。

セリム・セスレルの演奏には出逢えなかったものの、十分満足の行く演奏を聴くことができたし、何より場の雰囲気の楽しさに知らず知らず飲み込まれていました。

次の日は、イスタンブールに何度も通うものの、なぜか今までチャンスに巡り合えなかったスィルケジ駅でのメヴラーナの舞を見に行きました。
画像

いまや「メヴラーナ」はイスタンブール観光のハイライトと言わんばかりに、スィルケジ駅以外でも、例えば大規模なレストランや博物館等で毎日のように舞の「実演」が慣行されています。自分で探そうと思わなくても、旅行会社の入り口にはメヴラーナの立て看板が置かれているし、例えばアヤソフィアの正面でも「客引き」行為を熱心にしています。
こんな風なので、仮に滞在日数が少なくても、何かしらの「メヴラーナ」には当たると思うのですが、質の高いものを・・・と思うのであれば、やはりある程度調べてから行った方が良いのかも。
私はスィルケジ駅でのセマーにこだわりがあったため、その演目を選んだのですが、実は、この日の演奏も舞も、あまり満足が行くものではありませんでした。
プログラム自体は1時間。本来の儀式を部分的に端折りながら(最後のコーランの唱和などは省略されていた)演目は進みます。
画像

画像

会場はスィルケジ駅の一部、かつての駅舎をそのまま博物館にしてセマーの会場としてあるわけですが、ゆえに音響については何も考えられていません。ガイドブックなどには「天井が高く音響も素晴らしい」などと書かれていますけれど。
演奏自体も残念ながらアンサンブルが整っていないし(特に前の晩の素晴らしい演奏を聴いた後だったから)、舞の方もセマーゼン(舞い手)によってレベルのばらつきが激しく、一定した速度で美しく舞う女性がいるかと思えば、速度が安定せず足元のもたつきが見られるセマーゼンもいるといった感じで、言ってみれば「愛好家」の域を出ていないといった感じでしょうか・・・
とは言え、落ち着いた色合いの衣服をそれぞれに身に纏ったセマーゼンの並びと佇まいは美しかったし、終始静謐な儀式の流れをひととおり見ることができるのは興味深いです。ひとつひとつの動きに意味があることも、会場で配られるレジュメで知ることができます。会場となるスィルケジ駅の建物自体も興味深いし、何だかんだ言ってもやはり一度は見てみるべきでしょうか・・・
画像


次はCD屋巡りについて。
新市街イスティクラル通り沿いには小規模なCD販売店がたくさんあることで有名(殆どは本屋と一緒になっている)ですが、今回残念だったのは、それらのひとつMega Visionが電気店とジョイントし、今までCDを販売していたフロアの大部分が電化製品販売に割かれていたことです。でも、ここの「Now on Play」の商品は、わりあいいつも自分的にはヒットするものが多く、重宝しています。
・・・が、音源を心行くまで物色したいならやはりこちら。アタテュルク大橋を新市街の側から渡りきってすぐのところにあるウンカパヌのTEKEL。(日本語では「専売公社」となっているのかな?)
画像

トルコ中のレーベルが一堂に会し、CD店が軒を連ねている場所。他のCD店で買うよりも安く買うことができるし、店舗がレーベルごとになっているので、何しろ探しやすいし質問もしやすい。
願わくば、ここに一日こもってCDをいろいろ探したいものです。

ところで、今回のトルコ滞在は少しタイミングが悪くもありました。
イスタンブール入りするほんの数日前に、世界的に有名なフラメンコギタリスト、カニサレス氏の公演があったり(後になって、カニサレス氏の奥様の日記を読んで知りました)、テヘランに戻った次の日に、SULUKULE ROMAN ORKESTRASI、その次の日には、去年の夏CDを聴いて気に入っていたバルカン音楽とアナトリアの音楽の融合を図るグループKOLEKTIFISTANBULの公演が行われたり(どちらも@babylon)・・・。聴きたいものを「逃さない」ためには、もちろん、ライブを中心に据えて旅程を決めるくらいの覚悟がないと駄目なわけですが、実際にはそうも行かなかったりしますよね〜。

次回は「音楽活動@アテネ」を記す予定です。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
おお!さすがイスタンが庭な人は違う。
何度行っていても、というか、「いつでも行かれると思うと」行かないところってありますね。
私もカイロではまだ、スーフィーの舞を見ていません。だって、2時間待ちだって言うんですもの〜

2009/04/18 23:02
いや、まだ「庭」というほどには知らないのですが〜。
それに私、イスタンに行くたびに、「ああ、これが
最後になるのかもしれない」という切ない気持ちで
行っています。実際、こんなに頻繁に行くチャンスが
あるのはイランに居る間だけでしょうし。
それにしてもエジプトのタンヌーラは2時間待ちって!
観光客がそんなに詰め掛けるってこと??
elly→碧さん
2009/04/19 16:50
 いやーすばらしい。こんな充実した、日本語で読めるイスタンブール音楽情報(しかも最新)はここにしかありません!

 セリム・セスレルの出没するライブハウス!きゃー!!

 セマーの舞があちこちで見られること(なぜか今まであの舞踊はコンヤでしか見られない?と思っていました)、そのレベルには幅があることも参考になりました。

 ellyさんには是非、さらにさらにイスタンブールを「庭化」してもらってですね・・・。(←悪い目)
えひ山
2009/04/26 02:40
いや、多分これくらいの内容だったら他の場所でいくらでも読める(特に情報に関しては)と思うので、本当に申し訳の無いお褒めの言葉です。私はセリムのライブを見ることはできませんでしたが、サラームさんは別の「酒場」でご覧になられたようですしね。
セマーは、コンヤで12月に行われるものがやはりベストなのではないかと思いますよ!
イスタンブール、また行く機会があるといいですけど。
(上に書いたように、毎回「これが最後だ」っていう切ない気持ちで訪れているので・笑)
えひ山さんも今年はぜひ!
elly→えひ山さん
2009/04/27 23:37
「メヴラーナ」!!綺麗ですねぇ!
いいな、いいな!
こんな写真を見ると、行きたくなるかも。

そして、なんと言っても、レストランのサービスが良い!というのはいいですね。基本ですよね。
サービスの悪い店に辟易しているので、味についてはよっぽどひどくない限りは文句は言わない私。
サービスが悪くなければ、たいていのお店はOKなんですよねぇ。トルコのレストラン、、、これもまたいつか行きたいところです♪
マーク
2009/05/07 12:55
メヴラーナ、美しいですよね。あの静謐でシンプルな動きの中に宇宙が隠されているような不思議な感覚。
レストランのサービス、トルコは比較的総じて良いような気がします。接客において日本人好みの気持ち良さを備えているというか。中でもadiyomammaのプロフェッショナルに徹した給仕には頭が下がりました。
トルコ料理、とにかく美味しいです!
あ〜、またイスタン行きたくなってきた。
elly→マークさん
2009/05/08 03:12

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文

Welcom Map

welcommap
Welcom Map
「音楽活動」@イスタンブール ETHNOMANIA/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる