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zoom RSS ラマザーン・レポ 2008

<<   作成日時 : 2008/09/26 04:45   >>

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今日は西暦2008年9月26日。イラン暦(イラン暦については去年のこの記事を参照してください)メフル月(7月)5日。イスラーム暦ではラマダーン月(イランではラマザーン月)25日。
ずらずらと3つの暦で今日の日付を書き並べてみました。が、今日がイランで何か特別な日というわけではありません。たまたまブログを書く気分になったのでこの日が選ばれただけなのです(苦笑)。
そろそろラマザーンも終わりに近いので、終わる前に一度何か書いておこうかと思った次第です。

さてさて4週間強に及ぶラマザーン月も、今日を入れてあと5日で終わりとなりました。
私にとってイランでのラマザーンは、昨年に続き2度目の体験となります。イランに来たばかりで何もかもが物珍しかった去年は、ラマザーン中で多少の不便がありつつも外に頻繁に出かけていましたが、今年はかなりの怠けぶりと元来の引きこもり癖を発揮しています。

しかし、ラマザーン明けが近いこの時期、イランではいくつか重要な行事もあるのです。
今年はそのいずれにも行きません(でした)が、今年は今週の火曜日(ラマザーン月22日)に当たったイマーム・アリーの殉教日がそのひとつです。この行事に関しては去年レポを書きましたので、こちらを参照してくださいね。
そして、ラマザーン月最後の金曜日に当たる今日も、イランという国の国政を示すためには重要な「反イスラエルデイ」です。こちらも去年出かけた記事がありますので、こちらを参照して頂けると嬉しいです。

さて、じゃあ今年は何を書こうかな・・・と思ったのですが、去年と違った新しい話題があるというわけでは残念ながらありません。ラマザーン中の習慣についても去年こちらの日記で書きましたし。
なので、今年は新たにいくつか写真を提示してラマザーン中の様子をお伝えする形にとどめようかと。

というわけで、まずはこちらから!
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ラマザーン中、日々の断食が終わった後に食す代表的な料理、アーシュ・レシュテ(スープ)。この料理については去年も書きましたが、街の至るところに存在するアーシュ屋(スープ屋のようなもの)の前には、毎夕断食が明ける時間帯になると長い行列が出来ます。去年は人の列を撮るので精一杯でしたが、今年は店の中に潜入(笑)。従業員がみなノリノリでポーズを付けてくれるので、自然に働いている姿を撮るのが大変(笑)。
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アーシュ同様、ラマザーン明けに食べられる代表的な料理ハリーム。これ、去年も書きましたが、好き嫌いがない私が珍しく苦手とする食べ物。去年、この料理には七面鳥の肉で出汁を取ると書きましたが、実際、最近のハリームには七面鳥は殆ど使われていないのだそうです。
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ハリームとアーシュを売るレストランのポスター。ラマザーン中、そこらじゅうで、このポスターと店の前の大行列を目にします。しかし、夕方になって行列が出来るからと言って、殆どのイラン人が断食を行っているというわけではありません。断食をまじめにやっているのはイラン国民の30%に過ぎないのだとか・・・。この統計がどういう風に取られているのか自体も謎ですが、そもそも30%という数字そのものが、そんなに少ないと言えるのか・・・
スンニー派の国の人々にとって、ラマザーンはめでたいものであり、楽しむものという意識があるのに反し、シーア派が国教のイランでは、極度にストイックで楽しくないものというイメージが、革命後年々芽生えてきているという話を聞きました。こういった事実も、断食離れを誘う要因となっているのは否めない気がします。
また、ラマザーン中カスピ海沿岸などの北部地方へ行った人によると、この地域ではラマザーン中でも日中からレストラン等が営業をしているそう。というのも、イランでは「自分の街から25キロメートル離れたら断食はしなくてもいい」という「諺(?)」のようなものがあり、巷に流通しています。イラン人にとって人気観光地である「北部」は、まさに「自分の街から25キロメートル以上離れた人たち」ばかりが集まっている場所と見做されているわけで、イスラームで断食を免除される「旅行者」というカテゴリーに無理矢理あてはめているというわけ。イラン人ってこうやって何かと屁理屈を並べるんですよね・・・
一方、お隣のスンニー派の国トルコでは、今年はダイエットの一環として断食を行うことが流行っている(!)という噂も聞いたのですが。真相は如何程に・・・

余談ですが、イランでは、街中に黒いチャドルを来たオバサンたちが募金箱を設置する姿が、ラマザーン中の風景のひとつとなっています。ラマザーン月の勤めのひとつは「貧しい人に施す」ということですから、イランでは断食の本来の意味がちゃ〜んと守られている部分もあるんですよね。
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こちらはラマザーン中の食事というわけではありませんが、絵が強烈なので貼り付けておきます。
こちらのお料理は「キャッレ・パーチェ」という知る人ぞ知るイランの有名料理。キャッレとは「頭」、パーチェとは「足(羊の)」を指し、名前のまんま羊の頭と足を煮込んだ料理です。・・・とは言え、私はこの料理にまだ挑戦したことがありません。チャンスが無かったからもあるし、やっぱり頭丸ごとのこのヴィジュアル↓は勘弁してほしい!
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上の写真のように、キャッレ・パーチェ用の羊肉は、肉屋でこのような形で売られています。イスラーム圏ではおおよそ、肉はいずれの部位も残さず食べ切ります。食物を無駄にしないという意味でも素晴らしいことだとは思うのですが・・・。なお、このキャッレ・パーチェ。通常、イラン人は朝食として食べるものなのだそうです。
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ラマザーンとは関係がない写真なのですが、今の時季のイランの旬の食べ物を挙げておきます。
左はザクロ、右は生のピスタチオです。このピスタチオは「アクバリー」という最高級品種で、名前のとおり(アラビア語の「大きい」の最上級)粒の大きい品種です。生のピスタチオ、独特の生臭さがあります。イラン人はこの他、胡桃も生で食べますが、いずれもやはり乾燥させたものの方が断然美味しい。生の胡桃は、初夏から出回り始めます。

さて、最後にイラン暦に関連して少し書いておきます。
冒頭にも書きましたが、今月はイラン暦7月のメフル月。メフル月は、古代イランの太陽神ミスラ(ミトラ)に因んだ月名で、メフル月の16日がミスラの日(メフルガーン)に当たります。この日は元来ミスラを祀る日で、古代では農耕儀礼とも関連し、秋の収穫を祝う日でした。春分の日のノウルーズ(イランの正月・こちらも農耕儀礼とおおいに関係がある)と共に、この日は古代イランにおいて重要な意味を持つ日だったのです。現在ではノウルーズのみがイランの国民的大行事として残っている感がありますが、メフルガーンの前後にも、小さいながらも様々な行事がイラン各地に残っているようです。
ちなみにメフル月は、秋分の頃に始まりますが、メフル月の第一日目が学校や大学の始業式となり、3ヶ月ほどの長い夏休みを終え、子供達が学校へ帰っていく月でもあります。

ラマザーン月も残り5日。今年のエイデ・フェトル(ラマザーン明けの祝日)は、如何なものでしょう・・・。
(去年は、モラーディさんのライブだったな・・・)

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コメント(8件)

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へー。シーア派の人にとってのラマダンはストイックで楽しくないものなんですね。私の住むカタールの人々は日没とともになんだか浮かれ気分。深夜まで街は大賑わいです。
merukin
2008/09/26 05:42
初めまして。カタールにお住まいなのですね。湾岸諸国は、私にとって近くて遠い気がします。
シーア派の人々にとってのラマザーンが、どのようなものかまだ図りかねているのですが、少なくとも現在のイラン人にとっては、あまり楽しいものではないという印象があります。というより、無関心な人が多いと言ったら良いのか。へジャーブを、アラブの女性に比べてちゃんと被らない(髪の毛が出ている部分が多い)のと同じく、国家として「強制」のような形になると、途端にやる気がなくなるということなのかもしれません。現にイラン革命前には、進んで断食を実行していた人はもっと多かったらしいので。それと、エイデ・フェトルを大々的に祝わないのも、スンニー派が多数の国々と比べた場合のイランの特徴でしょうか・・・
elly→merukinさん
2008/09/27 23:08
あなたは双子の片割れじゃないかと最近思う私です(笑)
ラマザーン体験!私もきっと引きこもりです。
今日イスラームのhなしをちょっと聞いてきました。
むくむく書きたいこと、イランについてもあるのですが、目下私の世界は灰色…
ああ、くら〜くなっているわけではなく、ピカソさんが、私に灰色を要求するのでねえ。
募金箱と言えば、町中にある募金箱の改宗シーンを是非目撃してもらいたいですね。

2008/09/27 23:59
双子のお姉さま!・・・あ、違った、私の方が年上だった(笑)。
ラマザーン中は、目下引きこもりを楽しんでしまいました。
「私の世界は灰色」・・・。あ!今年のテーマですね!またまた作品を拝見するのが楽しみです。
募金箱の回収シーンは残念ながら未だ見たことがありません。・・・が、あの募金箱、ちゃんと機能しているという話ですよ。
elly→碧さん
2008/09/28 17:44
ふむふむ、ラマダンもいろいろなとらえ方があるのですね…
ドバイからきた男の子が、夜の交流会でず〜〜っとばくばく食べてました。聞くと、ラマダン中でお腹減ってるんだ〜とのこと。日が暮れてからそれだけ食べると、身体に悪そうですし、何だか意味が分からないと思って「どうしてラマダンなんてするの?」と聞いたら、「自分を律するためにするんだよ」と言ってました。う〜ん、食欲を抑え、自分を律する…大変!(><)
貧しい人の気持ちを理解すること、それもラマダンの一つの目的だったと記憶していますが、実行するのは中々に難しいものだなと感じました。
yuu
2008/10/03 15:41
日本ではすっかり秋になりました。
その後お元気ですか?
元気で頑張ってね!応援してます
リーム
2008/10/16 01:14
お返事が大変に遅れてしまってごめんなさい。ずっとネットが使えない状況でした。
ラマダンの意味、非ムスリムから見たら理解に苦しむこともしばしば。健康上から見たらとっても身体に悪そ〜と思いますし。でも、ドバイの男の子が言った「自分を律する」には宗教的にも意味があるかも。でも夕方になって大食いするのでは、やはりダメ・・・かな?
yuuさんが書いていらっしゃるように、ラマダンの本来の目的(貧しい人の気持ちを理解する。貧しい人に施す)を離れ、一人歩きしてしまっている部分もありますし。
ところで私も一度ラマダンを体験してみたいと思いつつ、今年も暑い季節だったので断念しました。来年こそは!?(来年はもっと暑い時期だってば)
elly→yuuさん
2008/10/22 23:38
メッセージをありがと〜
またあらためてメールしますね。
elly→リームちゃん
2008/10/22 23:40

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