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zoom RSS トルコ紀行〜ディヤルバクル編

<<   作成日時 : 2008/06/25 20:36   >>

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画像今年に入って旅が生活の一部となっているものの、ブログ上での旅の報告はまったく習慣化できていません。1月のmondoさん、りーずさんと行ったヤズドや、その直後のエスファハーン・シーラーズへの豪華旅行、ノウルーズ(新年)に行ったイラン北部地方、5月〜6月にかけて友人達と周ったイラン各地など、全ての旅の軌跡を思い返して旅日記を書くことは、もはや時期外れであるばかりか、自分の中で精神的負担にさえなってしまいそうです。但し、これらの旅ではたくさん写真を撮りましたし、イランの美しい風景をぜひお見せしたいという気持ちもありますので、後々写真のUPだけでもして行ければと思っています。

でも、今日は旅の一部を、10日ほど前に5日間ほどの旅程で行ったトルコの旅レポを、今回もまた写真を中心に綴りたいと思います。

旅の日程は、テヘラン→イスタンブール(一日)→ディヤルバクル(三日)→アンカラ(一日)→テヘラン。
何度訪れても刺激的で大好きなイスタンブールでは、CDショップを巡り新譜のCDをチェックしたり、イスティクラール通りでイランでは手に入りそうにない品物の数々を買い足し(何を買ったかは内緒)、イランでは滅多に出会えない(笑)居心地の良いカフェでしばしボーっと過ごし、Babylonのライブスケジュールをチェックし(残念ながら2ヶ月間の休業中でした)、夜は夜で、イランの後トルコを訪れていた碧さんと魚市場で魚料理に舌鼓を打ち・・・といった感じで過ごしました。イランからトルコへ入る便はテヘランを夜中に出発し、トルコに着くのは早朝。飛行機の中で全く眠れない私にとってはこれってけっこうしんどいのですが、早朝に着くお陰で、丸一日有効に使うことができる点はとても良いのです。


そしてその次の日のこれまた早朝、トルコ東部はクルド地域の大都市、ディヤルバクルへ向け、飛行機で発ちました。ディヤルバクルは、実は2月の「ジプシーを巡る旅」で訪れるはずだった場所。
トルコのクルド地域では昨年末から、クルドの分離独立を目指すPKKとトルコ軍の衝突、PKKの拠点があるイラク・クルド自治区へのトルコ軍による越境掃討作戦により、トルコ南東部でも不穏な状態が続いており、取材に向かおうとしていた2月末の時点では、治安面で最悪の状態となっていました。「ジプシーを巡る旅」冒頭でも書きましたが、イラクのクルド自治区で死傷者が出ているというニュースを聞きながら、直前まで彼の地を訪れるかどうか検討した結果、その時には残念ながら断念したのです。
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考えてみれば私が行きたいと切望する場所は、多くが危険とされている地域。
中東で言えば、特に国境地帯に私にとっては魅力的な場所が集まっているのです。「我が国」イランを始め、国境付近って実際不穏な場所が多かったりするのですが、同時に文化が混淆していて魅力に溢れた地域でもありますから。
しかし、地元の人々にとっては「危険」の意味合いが大きく違うものだったりするので、ただ「危険!危険!」と報道だけを手がかりに一定のイメージを抱き、現地を見ないで判断するのも旅好きとして癪ではあります。
但し旅行者は、状況がはっきりわからない場合、あえて危険とされいてる場所へ行かないなど、自分の行動に責任を持つことにも重点を置かねばならないと思うのです。
今回、幸運なことに現在は治安が安定しているという情報を得たこと(だからと言ってもちろん油断は禁物!現地の方の情報によると、幹線道路を外れると地雷が残っていたり、誘拐が起きていたりするとのこと)、情報を多く持つトルコ人と共に周れる見通しが立ったこと、そしてなんと言っても、現地にブログを通してお知り合いになったyokocanさんがいらっしゃるということで、念願叶ってディヤルバクルの地を踏むことが出来たのです。
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クルドになぜ惹かれるか?
その理由を一言で言うのは難しいのですが、私の関心の対象はいつも辺境の地に向けられています。
そしてそういった何も無い厳しい地で逞しく生きている人々に強く惹きつけられるのです。
イランではクルド人と言ったら屈強な人々の代名詞のようにもなっていて、実際頑丈な体躯をした姿形の美しい人も多かったりします。
以前から大好きなクルド人映画監督バフマン・ゴバディからの影響も否定できないし、イランで仲良くして頂いている音楽家りーずさんのクルド音楽への傾倒・造詣の深さからも少なからず刺激を頂き、より大きな関心を抱くに至っていると思います。


さて、念願叶って訪れたディヤルバクルの第一日目は、地元の地理に詳しいクルド人の方と一緒に市内を観光することに費やしました。ディヤルバクルは城塞に囲まれた旧市街の中に多くの見所が集中しますが、その中に点在する聖者廟や教会を見たり、郊外にある高級な新興住宅地を見学したり、城塞の上からその外側を流れるチグリス川(この辺りはチグリス川の上流に当たる)の流れを見下ろしたり、周囲を囲む緑豊かな沃野、そのはるか向こうに聳える峻厳な山々を眺め見たり。街の作りを把握するのに、地元の人と一緒だという事実は、何かと効率的でした。
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2日目は、yokocanさんとお会いしてトルコでの生活のお話を聞いたり、お互いの住む国の情報交換をしあったり、ドンドルマ(トルコ風アイス)が美味しい有名アイスチェーン店MADOへ連れて行っていただいたりして時を過ごしました。yokocanさんとは初めてお会いしたとは思えないくらいに話が弾みました。
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そして3日目は、自分ひとりで街中を歩いてみました。
一人歩きだと、自ずと地元の人とのふれあいが増えることになります。
西のイスタンブールからディヤルバクルへ来た途端感じたことは、「イランと同じ匂いがする」ということ。
もちろん、地理的にもイランとの国境線にぐっと近くなるわけですから、気候風土も似てきますし、たとえば食べ物も近いものだったりするので、街中のレストランから漂ってくる匂いにも何やら親近感を覚えたのかもしれません。
でも何よりもイランに近いと思わされたのは、人々の人懐こさ。イスタンブールのような都会でも、トルコ人は概して親切ですが、人懐こさという点では東部の方が断然上。「写真を撮ってくれ」「チャーイを飲んでけ」「どこから来たんだ」「なんでイランに住んでるんだ」「ディヤルバクルはどうだ」
一旦座り込んだら最低一時間は放してくれない。お陰で随分楽しい想いをさせて頂きましたし、私のカメラのメモリーカードは、またしても人物写真ばかりでいっぱいになっていました。
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そしてここでも出逢ったのが靴磨き(靴磨きに関しては「ジプシーを巡る旅」をご参照ください)。
思わず声を掛けてしまったところ、おもしろい情報を入手。それは、もう一度ディヤルバクルをぜひ訪れたいという動機付けともなる情報でした。そして、ここでもチャーイで一時間。

そして、名所・モスク巡りや、グルメの街と言われるディヤルバクルの美味しいものそっちのけで私が熱中したのは、そう、路地を巡ること。路地巡りに勝る私にとっての旅の楽しみはないのです。
(そういえば1年以上、「世界の路地」書いてないですね)
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路地から見えてくるものの意味、これは「ジプシーを巡る旅」を通して、より強烈に感じられるようになりました。
今回の旅でも、クルド人が実際に住む地域をぜひ見てみたいという想いに終始突き動かされていました。
しかし、人々が実際に住む地域にズカズカと侵入していくことには限界がありますし、何より外国人の女性が一人歩きをするのは目立ちすぎます。実際には、道に迷っている私を親切に目的地まで連れて行ってくれたり、「写真撮ってくれ」攻撃にあったり、好奇心たっぷりで話しかけられたりで、嫌な目に合うことは殆どなかったわけですが、それでも一定の警戒心は必要だなと感じさせられる場面はありました。それは、路地歩きの際起きた、ほんのちょっとした出来事によるのですが、観光客の側にも一定のルールを守る姿勢は必要だと改めて思わされるきっかけとなりました。旅行者だから許される、その想いはいずれの場合も捨て去るべきなのです。
そういうわけで、その日の午後はトルコ人、クルド人の案内人も含めて路地(マハッレ)へ向けて再び出直すことになりました。
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ここで出逢った好奇心旺盛で人懐こい子供達の笑顔からは、2月に出逢ったロマの子供達を思い出させられたし、大人たちが置かれた苦しい生活環境からも、やはり失業状態のロマの人々のことを連想させられました。実際、アンカラの都市の周囲を囲むなだらかな丘で目にしたクルド人の集落(そこではクルド人とロマが非常に近い距離に住んでいたし、アンカラに限らずクルド人とロマが置かれた厳しい環境は、トルコ全体を通して見られる問題だと思う)に非常に似た形の集落を、ここディヤルバクルでも多数目にすることになったのです。
彼ら二者の間、それからもちろん、彼らとトルコ政府との間に起きている確執も、トルコ全体を通して見られることであり、クルドもロマも同じようにトルコで苦しい生活を強いられていることには変わりがありません。
アンカラやイスタンブールなど大都市へ流れ出したクルド人の集落もさることながら、東部は半ば見放された土地という印象も、ほんの少しですが自ずと抱かざるを得ませんでした。結局、短い時間のマハッレ訪問から見えてくるものなんて、たかがしれてるんですけどね。
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さて、観光で訪れるのに良い場所や美味しかったものなど、相変わらず一切記さなかったわけですが(笑)、ディヤルバクルに興味を持ってくださった方は、ぜひyokocanさんのブログをご覧ください。
http://yokocan21.exblog.jp/
ディヤルバクルから情報発信されている日本人のブログなんて、とても貴重ですよね。
実はyokocanさんはイスタンブールに越されたばかりですが、過去のディヤルバクルに関する記事は、とても参考になります。また、凝り性の彼女は、疑問に思ったことは徹底的に追求されて記事にしてくださっていますので、読み応えバッチリです☆
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写真1:クルドの民族衣装に身を包んだギャルズ
写真2:クルドのマハッレ
写真3:クルドのマハッレ
写真4:ボーイ&ガールスカウト。後ろにはチグリスの細い流れが見られる
写真5:クルドのマハッレ。チャイハネの正面に屯するオジサンたち
写真6:街角の靴磨き
写真7:クルドのマハッレ
写真8:人懐こい子供達。このマハッレではいろいろ話も聞けた
写真9:路地で遊ぶ子供達
写真10:ディヤルバクルにも「水売り」オジサンの姿が

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
確かに旅が多すぎて記事にまとめるのは大仕事だ〜(笑)
1枚目のクルドの民族衣装の女性たち、とっても魅力的ですね!!美しい☆
写真見てるだけでも楽しいです。
wacky
2008/06/25 21:46
おおーいいなあー。いつかmitraさんと旅行してみたいです。
せぼね
2008/06/25 23:43
そうか、MADOはぴか一の店でしたか。
最後の夕食が、MADOライスプディングでした。トルコ人が「日に5回食べても飽きないよ!」と言っていたのを思い出しました。
楽しかったですね〜
トルコと言うのは、待ち合わせして楽しい国ですね!

2008/06/26 00:27
どんなに忙しくても、すぐにこういったことを片付けてしまう人もいますけどね。
私は気分が乗るまでの時間が長くって。書き出したらわりとあっという間なんだけど。
一枚目の写真は私もお気に入りです。それに美人揃いだよね〜。
elly→wackyちゃん
2008/06/26 20:37
お久しぶり〜。
最近、東京はもりあがってるね。うらやましい。
私と旅に出ると、あまりの方向音痴さ加減と、それに病気ばかりするので、驚くと思うよ〜。(これ、私と一緒に旅をした人は「うんうん」と頷いてるはず)
イラン、来ないの?ベリーダンスはないけどね。
elly→せぼねさん
2008/06/26 20:41
MADOはそうらしいです。
私、旅に出ると極端に食べ物のことがどうでもよくなってしまうので(歩き回ることに忙しく食べなくても平気になる。特にスィーツに興味なし。)、超有名店にも関わらず行ったことなかったです。yokocanさんさんに言われて、「あ、そういえばどこでもかんでもMADOの看板みたことあった気がする」って気付いた。
イスタンブールで待ち合わせって、なんだか素敵でしたね。すごく印象に残ってます。
elly→碧さん
2008/06/26 20:44
前に読んだ「イラクの小さな橋を渡って」を思い出し、とてもわくわくしながら読みました。路地巡りいいですね!写真もとってもステキで心にしみました。
かな34
2008/06/28 17:21
初めまして!このブログへはどこから辿り着いてくださったんでしょう?
「イラクの小さな橋〜」、池澤夏樹さんのイラク・ルポですね。そんな素敵な本を連想して頂き恐縮極まりないです。マスコミでは伝えきれない個人でのルポの意味を考えさせられます。
文章も写真もまだまだ修行中ですが、できるだけ生の姿を確実に伝えて行きたい、そう思っています。現実にはそうも行かない部分もたくさんあるんですけどね。
elly→かな34さん
2008/06/29 06:00

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