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zoom RSS ジプシーを巡る旅(ミュージシャンを巡っての「珍道中」)

<<   作成日時 : 2008/04/15 06:03   >>

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画像トルコ滞在最後の日。この日のスケジュールは、イスタンブールでのミュージシャンへの取材。
Mくんは当然のこととして、関口さんも、私にとってさえも、イスタンブールは慣れている場所であったにも関わらず、この日の取材行程は、トルコの旅の中では最も時間や諸事情に振り回された・・・というか、なかなかの珍道中となりました。

関口さんは前回のトルコ取材において、既に主だったジプシー・ミュージシャン(チンゲネ・ミュージシャン)に会われ、取材をされています。先日書いたブルハン・オチャルもその中のひとりとなりますが、(ブルハン・オチャルとは、イスタンブールからクルクラレリへの小旅行まで決行されています)今回もまた、別のミュージシャンへの取材を求め、コンタクトを開始しました。

まずは、Mくんの親しい友人であるヴォルカン・シェンレンディリジへの取材を、ガラタ塔近くの公園内にあるカフェにて開始します。
彼は、『アラブ・ミュージック その深遠なる魅力に迫る』の中でも言及されているクラリネット・プレイヤー、ヒュスヌ・シェンレンディリジ(ラッチョ・タイファのリーダー)の弟さん。
トルコ国内で人気を博し、成功を修めた有名ミュージシャンを兄に持つとはどういう気分なのだろう、どういった人物なのだろうという好奇心も手伝い、そして本格的なミュージシャンへの取材を目にするのは私にとってほぼ初めてということもあり(クルクラレリでトラキア・オールスターズのメンバーには会いましたが)、多少緊張も抱えつつ気合を入れて取材の場に臨んだのです。

一言で言うと、ウード・プレイヤーであるヴォルカン・シェンレンディリジは、20代半ば過ぎ(だったと思う)という若さに似つかわしくないほどの落ち着きと威厳、大物ミュージシャンの風格を備えた、しかし笑顔が素敵な青年でした。そして、彼自身、家族、あるいは近い先祖のドラマに満ちた物語を、内容そのものはエキサイティングであるにも関わらず、淡々と語ってくれる様子がとても魅力的に映りました。今回の取材期間中行った今までのインタビューの中で、最も整合性が取れていると思われる彼の話ぶりからは、自ずと頭の良さが伝わってきて、1時間弱のインタビュー中、絶えず感心し放し。
それに、有名ミュージシャンである兄への気負いや対抗意識のようなものは全く感じられず、むしろ尊敬の気持ちのようなものが多分に見られ、精神的な余裕を深く感じさせられるインタビューとなりました。

またミュージシャンとしての才能は、演奏を聴かずとも会話の中からだけでも十分に伝わってくる時があるものです。彼の演奏に対する姿勢の中には、古典音楽に関する知識のみならず、同時代の音楽へのチャレンジ精神が「遊び心」という余裕のある形で、結晶していたと思います。画像
実際、同じ日の夜、イスティクラール通りの路地裏にあるライブ・ハウス兼レストランに、彼の所属するグループの演奏を聴きに行くことになるのですが、メンバー4人からなる完璧なアンサンブルにはただただ驚愕させられたのでした。いや、十分世界ツアーが出来るレベルだと思います。こんなすごいグループが、イスタンブールのレストラン(しかも高級な感じではなく、チャージもすごく安い)で毎晩演奏してしまうなんて、やっぱりイスタンブールという街はすごいところだと、改めて思ったものです。
詳しいインタビュー内容、あるいは、彼らの演奏を収めた映像は、今後、関口さんの『ラティーナ』誌での連載、あるいはイベント等で見られる機会が必ずやってくると思われますので、ぜひご覧になって頂きたいと、強く思います。

そして次なるターゲットは、とある大物ミュージシャン・・・のはずだったのですが、まずは所在を特定するのに一苦労(というのも、DoublemoonからCDを出しているミュージシャンであれば勿論Mくんの伝でなんとかなるのでしょうが、そうではありませんでしたから)した末、とうとうその大物の住む場所を探し当てたのです。またしても、RPGのような、様々な難問・展開を経てようやくその場所に辿り着いたわけですが、その結果は・・・。この辺りのことも、そして、そのミュージシャンが誰だったのかということも含め、後に関口さんが『ラティーナ』に書かれるはずですので、ここでは乞うご期待!ということで(笑)。
ただ、とんでもなくおもしろい展開になったということだけは、ここに述べておきたいと思います。

この日は、関口さんがチンゲネ・ミュージシャンなのではないか?と「目をつけていた」もう一人のミュージシャンへの取材にも成功します。
詳細は忘れてしまったのですが、Mくんはそのミュージシャンの携帯番号をなんとかゲットし、またしても取材を成功へと導いたのです。
しかししかし、これまた取材に至るまでに、いろいろとありましたよ。
取材相手のミュージシャンは、トルコ国内において現在広いファン層を獲得しているというクラリネット・プレイヤー、セルカン・チャウリ。なかなかのイケメン(笑)。現在、Sony BMG Turkeyと契約している大物ミュージシャンということで、これまた気合入りまくり(笑)でした。
しかし「珍道中」は、Mくんが彼の携帯にコンタクトを取った後に始まります。
取材の申し入れの連絡を取ったその日の昼過ぎ、先方マネージャーが受け取った電話対応によると、セルカン・チャウリはイスタンブール郊外に位置するある大学(Mくん曰く、トルコ国内で最も保守的な大学として知られているとのこと)においてライブを行っている最中で、その後すぐに今度はテレビ番組の収録に向かうが、その間の30分程度だったら取材に応じる、とのこと。時はライブが終わると思われる時間まで約一時間を残すのみ。うーん、ライブが終わるまでに指定場所の大学に辿り着けるのか・・・。微妙な賭けに出た私たち一行は、「え?大物ミュージシャンが大学でライブ??いやいや、日本でだって学祭で大物ミュージシャンがライブやったりするし、普通のことなのかな?」などなどと独り言を呟きながら(あ、この呟きは私の個人的なものです。念のため)、あまり時間も残されていない中、急ぎ大学のあるイスタンブール郊外へ向けMくん運転の車で出発したのでした。

しかし、郊外へ向かう道路は、大変に混んでいたのであります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
取材に間に合わない!
焦ってもどうしようもないし、でもやっぱり焦ってしまう気持ちを抑えつつ、渋滞の列を苦々しく見つめながらノロノロと目的地へ向かって進みました。
この道路は、どうもイスタンブールの「魔の地帯」のようで、渋滞は日常のことらしく。
おまけにMくんともあろう人が、大学の近くにまで来たところで、数回道に迷った!!
時は約束の時間を20分ほど過ぎ、我々の車は大学の構内へと滑り込んだのでした。
しかし、待っててくれましたよ、セルカン・チャウリ!なんだ!有名人のくせにいい奴じゃないか!(笑)しかも、大学生に混じって談笑してるよ!

というわけで、無事取材を開始出来たわけです。
取材の内容をここに書いてしまいたい!という誘惑に駆られますが、やはり「お預け」ということで(笑)。詳しくは『ラティーナ』を!

イスタンブールまでの帰りは、セルカン・チャウリのグループのサントゥールとダルブカ(だったか?)プレイヤーと共に狭い車で向かう道中となりました。(しかし、この時私は、風邪による気管支炎を悪化させていて死にそうなくらい咳き込んでいたため、彼らとは全く会話を出来なかったどころか、無用な心配を皆に掛けてしまった。あー、もったいない。そして申し訳ない・・・)

トルコでの「ジプシーを巡る旅」は、珍道中の末のミュージシャンとの邂逅を経て、こうして幕を閉じたのでした。
音楽業界に属するでもない私が、こうして様々なミュージシャンたちに出逢えた事実は、本来ならまずありえないことだし、とてもとても貴重な体験であったことは間違いありません。そして、現在のトルコ音楽シーンにおけるジプシー・ミュージシャンの存在の大きさ、トルコ音楽との深い関わり・役割(それは演奏者としてのみではないと思う。)、そして彼らがミュージシャンとして、ジプシーの内部のみならず、トルコ国内で十分に市民権を得ている事実を目の当たりにし、改めて彼らの持つ素晴らしい音楽的才能に気付かされたのでした。

関口さん、Mくんに心から感謝!

写真1:単なるイスタンブールのイメージ画像です(笑)。せっかく撮ったので(笑)
写真2:イスティクラール路地裏のライブハウス兼レストランにて。

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コメント(2件)

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本当にトルコの取材は実りのあるものとなりました。
こちらこそ感謝しています!
gen-chan
2008/04/15 09:22
わざわざ書き込み頂いて・・・。
なんだかもう遠い過去のことのような気がします。今はひたすら「ラティーナ」の連載を楽しみに待っていますからね♪
elly→gen-chanさん
2008/04/15 22:10

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