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zoom RSS ジプシーを巡る旅(過去に対する関心)

<<   作成日時 : 2008/04/02 23:12   >>

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画像ウルラの集落を訪れた翌日。再び朝からロマ・カルチャー・ファウンデーションを訪れます。
この日、Y氏との短い会談の後、事務所に新たな面々が訪れました。
スーツ姿できっちりキメた彼らは、イズミールから南に車で1時間強の場所にある、セルチュクという街に住むジプシーたちの代表ともいえる人物でした。

セルチュクは、イオニア人が建てたヘレニズム時代の遺跡で有名な、エフェス(エフェソス)観光の拠点ともなる街で、セルチュクという都市名からは、自ずと「セルジューク・トルコ(1038−1194)」が連想されましたが、この王朝とはあまり関係はなさそうでした。

この日はまず、前日に引き続きY氏等と共に、ファウンデーションのあるイズミール中心地からほど遠くない場所にある集落、アゴラを訪ねます。アゴラとは、ギリシャ語で市場のことですが、その名前のとおりこの集落の近くには、古代ギリシャのアゴラ(市場)の遺跡が佇んでいました。改めてこの地域の、古代から続くギリシャとの関わりを感じさせられます。
アゴラは、とてもとても小さな集落で、一本の狭い路地を入り100mほど進み、その路地の突き当たりが文字通り集落のデットエンドという感じでした。しかし、美しいエーゲ海のブルーに塗られたドアや窓枠といい、小洒落た雰囲気がこの小さな集落には漂っていました。(ぜひ「路地シリーズ」に使いたい!)
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ここでひとしきり、若い時分に歌手をしていたという中年女性の話しを聞き(大部分は生活の困窮に関する話題。それから彼女たちのルーツ。)、集落を後にします。

今回訪れた集落の全てで、私は子供達の姿をカメラに収めましたが、ここアゴラでも例外ではありませんでした。ただ、他の集落とは違い、ここの子供達は大人しく、自ら写真を撮ってくれと嘆願してくる子はいませんでした。しかし、驚くほどにどの子も見事に絵になるのです。子どもの写真ばかり撮っても仕方がないかなと思いつつ、つい、シャッターを切ってしまう魅力的な笑顔を、ジプシーの子供達は湛えているのです。こんなわけで、旅の期間撮った写真の多くは、人物写真になってしまうという結果に。

アゴラを訪れた後、前日からお世話になっていたY氏たちと別れ、Mくんと3人でファウンデーションの事務所で出会っていた面々の住む街、セルチュクへ向かうことになります。
今回の旅の移動手段について少し。イスタンブール→イズミールなど、大きな都市間の移動は全て飛行機でしたが(関口さんの旅で飛行機の移動は珍しい)、各都市の中ではレンタカーを借りての移動となりました。運転はトルコでの旅の期間中、Mくんが全て担当(これも関口さんの旅では珍しい。いつも自らの運転で移動されています)。ここで驚かされたのが、トルコのガソリン代の高さでした。トルコではガソリンが1リットル300円強!Mくんが言うには、トルコは世界一ガソリンが高い国なのだそうですが、1リットル10円の国イランから来た私には、かなりの衝撃。また、これに関連してですが、トルコの空港での喫茶料金の高さには本当に驚かされました。コーヒー一杯が800円ほど(確かミネラルウォーターもあまり変わらないくらいの料金だった)。国際空港でのハンバーガー一個の料金が1500円強!イランでは国際空港でもコーヒー代は300円ほど。国内線の空港では50円ぐらいで済みます。その代わり(?)、トルコでは教育や医療など、社会的面での保障が充実している様子でした。(余談が続きましたが、トルコを旅する方のためのミニ情報・・・でした)

イズミールからセルチュクまで、エーゲ海に沿ってひたすら南下する海岸沿いの道は、風光明媚で、旅の疲れを癒してくれる絶好のドライビング・スポット。走っている間、一昨年訪れたクロアチアのダルマチア海岸の風景が脳裏を過ぎっていました。丘に沿った細いワインディング・ロードを突っ走りながら、時折眼下の海岸近くに小さな白い集落群を見下ろし、はめを外してしまいそうなくらいの(笑)開放感をひとしきり味わいました。キラキラと輝く海面も、迫ってくる剥きだしの岩山も、突然現れる小さな集落も、全てが旅心をUPさせてくれる重要な要素。今思えばこの旅は、「緩急自在な音楽」のような旅だったと思えます。締めるところは締めて、肩の力を抜くところは抜いて・・・。

さて、セルチュクの街に到着すると、先ほどすでに面会していたリーダー格のR氏が出迎えてくれました。向かった先は、ロマ・ソーシャル・ヘルプ・アソシエーション(トルコ語から訳すとこんな感じか?)の運営するカフェ。
そこで、セルチュク在住のジプシーの面々へのインタビューが始まります。
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リーダーのR氏はインタビューを進めるにつれ、セルチュクにおける、自らの民族の置かれた状況に対する危機感と責任感のようなものを強く感じている、リーダーにふさわしい人物であることが多く伝わってきました。
インタビューの内容、セルチュクのジプシーについての詳しい事情は、後に関口さんが『ラティーナ』誌に記されるかと思います(連載は4月発売の5月号から開始)が、興味深かったのは、他の国に住むジプシーに対する、または自らのルーツに関する彼らの尽きぬ関心。お決まりの、過去にジプシーの辿ったルートをMくんの通訳を介し説明する間、皆が熱心に頷いていました。また、この後他の場所でも度々重ねられる質問だったのですが、「自分たちは、どこの国のジプシーに一番似ているか」という質問も投げかけられました。

自らのルーツに対する大いなる関心をもったジプシーたち。こういったジプシーには、この後イランを訪れた際に嫌というほど対面するわけですが、ことイランに関しては国民性も手伝ってか(関口さん曰く「イラン人は『過去に生きる人々』だ」と)、異常なまでの(?)自らのルーツに対する執着心をたっぷりと見せ付けられることになります。この辺りの事情は、イランでの旅のことを書く際に、また軽く記すつもりでいます。
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また、この集落での対話では、周辺にあるジプシーの集落に関する興味深い断片的な情報も得られました。この辺りのことも、関口さんが後に記されるのではないかと思います。

写真1:アゴラの集落の子供達。
写真2:アゴラの路地。
写真3:インタビュー@セルチュクの集落内にあるカフェ。
写真4:夕闇が迫るセルチュクの集落にて。ここで、若きミュージシャンによるダルブッカの独演も行われた。








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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは!
トルコに行ってらしたのですね〜!
それも、普通の観光とは違う調査の旅…
とっても面白かったことだろうと思います^^
また続きを楽しみにしてま〜す☆
(私の方もリンクさせていただきますね♪ありがとうございます^^)
yuu
2008/04/04 18:09
リンク、ありがとうございます♪
今回のトルコは、濃い旅でした。まだまだ旅日記、続きそうですので、また遊びに来てくださいね。
elly→yuuさん
2008/04/05 22:54

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