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zoom RSS 音楽に溢れた週末(ジプシーとケルト)

<<   作成日時 : 2006/12/18 23:50   >>

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本格的に寒くなってきましたね〜。そして、街中はクリスマス・モード。まあ、アラビア語習ってるような私には、クリスマスなんて関係ないですけど??
先週末は、そんな寒空を吹き飛ばすようなホットな音楽と、(私には関係ないけど・笑)クリスマスにぴったりな音楽を、土日両日で楽しんで来ましたよ♪
まず、土曜日はいつもの音楽夜噺へ。この日は今年最後ということもあり、忘年会を兼ねた内容でした。お噺は、主宰者の関口義人さん自らが「ジプシー・ミュージックの裏側」について語るというホットなもの。聞き手は、北中正和さん。このコンビ、JASRACのレクチャーでも拝見しましたが、なかなか相性がよろしいのですよ。(北中さん、The Silver Cricketsのようなコンビをぜひ関口さんとも組んでください!笑)
でも、今回は「ジプシー・ミュージックの裏側」ということで、JASRACの時とは違って超有名どころのタラフ・ドゥ・ハイドゥークスや、ファンファーレ・チョカリーア等、お馴染みのナンバーは全く紹介されませんでした。(そもそもこの音楽夜噺というイベント自体が、かなりマニアックなものだと思いますけどね)そして、実は関口さんは、この2年間でジプシー・ミュージックについての講演を、なんと40回以上もされているということで、話す内容に随分苦慮されたとのことでしたが、音楽の話を始められる前に、ジプシーと呼ばれる人たちに関する基礎的な知識を、それから、北中さんの鋭いツッコミに答えられる形で、(言葉にいくらか語弊がありますが)一般にジプシー・ミュージックと呼ばれるものの成り立っていった歴史的過程を紹介されました。その後に、それぞれの国のジプシー音楽を、その国の音楽傾向を紹介しながら俯瞰するアプローチをとったり、また、普段私たちのイメージにジプシー音楽としてインプットされていないような、ジャズ寄りだったりクラシック寄りだったりする音源を次々に紹介してくださりで、かなり新鮮な内容でした。だって、知らない音楽ばかりなのですよ。そもそも紹介された18曲のうち、私が知っていたのは、この日唯一ベタだったGypsy Kings、それから3月に来日するRoby Lakatos、映画『耳に残るは君の歌声』でも歌声が登場したIva Bittova、Ivo Papasov 、Saban Bajramovic、Mahala Rai Bandaくらい。ベタと言えば、このイベント、語り手の登場の際、毎回その回のテーマに沿った「ベタな」音楽で登場するのが恒例となっていますが、この日はジミヘンのグループBand Of Gypsiesの曲。
詳しいお噺は、後に夜噺Web Siteに載りますから書きませんが(というか、もりだくさん過ぎて詳細忘れた)、印象に残ったお噺としていくつか書いておくと、なんとなくアラベスクな印象のルーマニアのPopsが紹介され、ルーマニアン・ジプシー・ソングとしては耳馴染みがない感じで意外に思ったのですが、実は、タラフのようなトラッドな?感じのジプシー・ミュージックよりも、こういうちょっとアラブ歌謡入ったような(←この部分、あくまでも私の印象ですから)Popsが、ルーマニアでは主流で、むしろ世界がタラフ等に注目した後に、「そんなに人気あるんだったら聴いてみようか」という感じで、国内でも受け入れられて行ったということです。逆輸入現象とまでは言わずとも、こういうことって、確かにありますよね。
あと、もともとジャズをやってらした関口さんなので、ジャズ・テイストのものが紹介された辺りは、なんら不思議はなかったのですが、最後の2曲がいずれもテクノ系というかクラブ系だったのが・・・。実はこういう音楽もお好きだということで(ふふふ)。ブゴヴィナ・クラブ(ジプシー・バルカン・ミュージックとクラブ・ミュージックを、ドイツ人のシャンテルがリミックスし、世界中でブレイクしたアルバム)の話が出た際、最近ルーマニアのみならず、ハンガリーでもダンス・ミュージック運動が起こっているという話があり、それもとても印象に残った部分です。お噺にもありましたが(多分JASRACでも)、ハンガリーのジプシー音楽は、即興ではなく譜面を忠実に読むのが通例だということで、わりとクラシック的なものが受け入れられ易いのかなという印象も持ってましたから。
10月のJASRAC講演に続き、ジプシー・ミュージックとは、彼らが流れ行った先々で出逢った音楽をしたたかに吸収して行った結果生まれたものであり、それゆえに、「ジプシー・ミュージックとはこういうものだ」とカテゴライズするのが不可能だという、その理由を自ずと納得してしまうような幅広い選曲とお噺でした。

そして、この日はお噺以外に、「夜噺バンド〔仮称)」によるクレズマー音楽にちんどんが入った音楽のライヴもありました。演奏は、シカラムータの大熊ワタルさん(クラリネット)、桜井芳樹さん(ギター)、こぐれみわぞうさん(チンドン太鼓)によるもの。クレズマー音楽自体、殆ど聴いたことなかったのですが、大熊ワタルさんの超絶的なクラリネットにちんどん太鼓が絡んでくる不思議な音は新鮮でしたよ。みわぞうさんのいでたちは、すばらしくキッチュ(失礼!)かつ、ゴージャス?で、忘年会にピッタリでした。
このイベントの良いところは、様々な音楽との出会いは勿論、人と人の出会いの場ともなっていること。音楽を通した出会いを得たい方は、お噺の後の食事会にも参加されることを強くおススメいたします。

そして、日曜日は、毎年恒例のCeltic X'masで招聘されたケルト音楽界の人気者、LUNASAの単独ライヴへ。
このブログではあまりケルト音楽について書いたことがありませんが、実は以前はルナサが大好きで、最近でこそCDを買っていませんでしたが、前はよく聴いていたのです。
ルナサを生で聴いたのは、2001年。5年前のことですが、その時と比べるとギタリストがチェンジするというマイナーなメンバー交替がありました。今回ギターを担当していたのは、昨年も別ユニットでCeltic X'masに登場したPaul Meehan。実は、私は以前のギタリストDonogh Hennessyのギター・プレイが大好きだったのですが、今回、メンバー・チェンジしてからのルナサを初めて聴いて、以前のエッジの立ったギター・サウンド、絶妙のアンサンブルはいくらも損なわれていない、それどころか、以前にも増して刺激的かつ安心感のあるアンサンブルを聴かせてくれるルナサに、涙さえ出そうでした。
そして、私は中心メンバー、Sean Smythのフィドルが大好きなのです。常に前のめりの姿勢でアグレッシヴなプレイをする彼は、時にリズム隊に加わりグルーヴィな演奏を聴かせてくれ、時にメロディーの表面を自在に浮遊し、私のように楽器をやっていない人間にさえ理解できるようなイマジネーション世界を果てしなく広げてくれるのですよ。

そして何よりルナサと言えば、そのキャッチーで分かりやすい世界観も魅力なのです。いや、私は通常はキャッチーなものには惹かれないひねくれ者なのですが、ルナサに関しては別で・・・。そのキャッチーさは、楽曲の世界のみならず、ステージ構成の分かりやすさ等にも現れているのですが、それを倍増させてくれる原因として、文字通り一曲一曲の前に加えられるKevin Crawford(フルート・ティンホイッスル・ボーラン)による懇切丁寧な楽曲紹介があると思います。トラッドな曲に関しては、その曲の由来やメンバーの(その曲との)出会いetc.、オリジナル曲に関しては、その曲を作った時のメンバーのエピソード等。いや〜、これを日本語を交えながら語られた日には、嫌が応でも、その楽曲に親しみが湧きますって。

そして、5年前に聴いた時と変わっていたのは、オリジナル曲や、アイルランド以外のケルト地域の音楽を多く取り入れていたことでしょうか。
今年発売のアルバムには、スペインのアストリアスや、フランスのブルターニュ地方の曲も収録されていて、この日演奏されたのですが、CD持ってなかった私、思わず釣られて買っちゃいましたもの(笑)。Kevin Crawford、しっかりMCで宣伝してましたけど。でも、最新アルバムの曲に偏ることなく、2001年発売の[the merry sisters of fate]など過去のアルバムの楽曲を含め、バランスよく構成されたステージは好感が持てました。[the merry sisters of fate] は、一番好きなアルバムなのですが、この日1曲目がこのアルバムからの選曲で、嬉しくて飛び上がりそうになりましたよ♪

最新のアルバムからは、例えばテンポの良い舞踏音楽ジグとジグの間に挟まれて演奏された、スローテンポのオリジナル曲ABSENT FRIENDS。この曲は、Kevin Crawfordが友人のために書いた曲だったけれど(詳細は忘れた)、その友人は2年前に亡くなってしまったというエピソードでステージも客席もしんみりした後に演奏されただけに、かなりジーンと来てしまいました。また、アイルランドのディングルというとても美しい場所に、初夏の季節、ベリーを探しに行っては如何?というエピソードの後に演奏されたTHE DINGLE BERRIESという曲も、ちょっとかわいらしい小作品という感じで好きでした。

そうそう!うっかり書き忘れるところでしたが、この日はアイリッシュ・ダンスも加わったのでした。ジグやリールなど、テンポの速い楽曲に合わせキャラ・バトラー嬢とジョン・ピラツキ氏のふたりが、アイリッシュ・ダンス特有の下半身のみ動かすダンス・ステップを披露。キャラ・バトラーは、去年Celtic X'masで来日した、リヴァー・ダンスのプリンシパル、ジーン・バトラーの妹さんとのこと。絶えず笑みを湛え、華麗に可憐に舞う彼女は、めちゃくちゃキュートでしたし、アンコールで、フィドルを演奏しながら椅子に腰掛けステップを踏むピラツキ氏の妙技は、アメイジング!のひと言に尽きました。

ルナサの演奏を観てて(聴いてて)思うのは、それぞれがあまりにも個性的な演奏をするにも関わらず(フィドル、フルート、イーリアン・パイプといった花形楽器のみならずTrevor Hutchinsonのベースもかなりアグレッシヴで、刺激的でセクシーなのです)、それぞれのプレイヤーの技巧がとてもしっかりしているため、美しく構築されたアンサンブルを聴かせてくれ、安心してその流れに身を委ねることができるということ。そして、上手すぎるということは時につまらなさをも生み出すと思うのだけれど、ルナサの場合には、その欠点がないということ。というのも、ルナサの音楽には、音楽を演奏し、聴くことを楽しみたいという素直な気持ちがたくさん詰まっているから、こちら側まで思わず軽いステップを踏みたくなっちゃうんだよなっ♪

月並みだけど、音楽ってやっぱ心の栄養だ、と強く感じた冬の週末。
心もホクホク身体もホクホク。このまま風邪引かないで冬を乗り切れればいいな。
(あ、気がつけば、ジプシーとケルトって、プランクトンな組み合わせだ;)




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