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zoom RSS ETHNOMANIAの旅~2006夏編G(国境越え)

<<   作成日時 : 2006/08/25 20:41   >>

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まだまだ終わらないクロアチア〜ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紀行。今日は2国間の国境越え(ドゥブロヴニクからサラエヴォへ)について記します。
もともと、6つの共和国からなる「ユーゴスラヴィア連邦人民共和国」というひとつの国家を形成していた旧ユーゴの国々。その分離独立が、決して平和のうちに達成されたものでないだけに、現在国境越えに際しいろいろ問題が伴う国同士もあるようです。
セルビアからボスニア・ヘルツェゴヴィナへ向かう場合など、その最たる例でしょう。セルビアからボスニアの首都サラエヴォへ入る場合は、サラエヴォの街の中心地ではなく、いったん街はずれにあるセルビア人共和国側のバス・ターミナルに降り立ち、そこからローカル・バスで中心地へ向かうという手続きを踏まないといけないようです(サラエヴォでの民族ごとの住み分けについては以前の記事を参考にしてくださいね)。この事情は、以前ご紹介した四方田犬彦氏の『見ることの塩』にも記されています。四方田氏は、セルビアの首都ベオグラードからサラエヴォへ、バスで向かわれています。
こういった事情を先に本で読んでいたため、陸路の国境越えにはほんのちょっぴりの不安を覚えていました。また『地球の歩き方 中欧編 05~06版』には、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ入国に関して、以下のように記されています。(以下要約)「ユーゴからの分離独立の戦争の際には、ムスリム人を支援するため多数のイスラーム義勇兵がボスニア入りした。そのごく一部が、ボスニアに現在も居住しているが、テロ組織アルカイダとの関連が指摘されている。そのため、以前よりも入出国管理が厳しくなっている。etc.」ただ、「ドゥブロヴニクなどの観光地から入国する際には特に問題はない」とも記されています。
しかし、ネットでサラエヴォについて調べていると、同じようにドゥブロヴニクからサラエヴォへ向かった日本人が、国境でしつこい尋問に会い、しかも英語が通じなくて(係官はひたすらボスニア語で通したらしい)拘束されてしまったという内容のものも。う〜ん・・・
こういうの読むと普通は不安になるもの?いえ、私はワクワクするタイプ(笑)。
そして実際には、なんの問題もなく、拍子抜けするくらいあっけなく国境を越えていました。
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上の写真は、ドゥブロヴニクのバス・ターミナル。ここから国際路線や国内各地へ向かうバスが出ています。サラエヴォへ向かうバスは確か一日3便ほどだったかと記憶します。私達が乗ったのは、朝8時に出発するもの。朝が苦手なのにこの便を選んだのにはちゃんとわけがありまして、経由地として、モスタールというオスマン時代の石橋が残る世界遺産の小さな街が含まれていたから。モスタールはちなみにボスニア・ヘルツェゴヴィナのヘルツェゴヴィナ側の首都。途中休憩であわよくばモスタールでお昼ってことにならないかな〜と思ったのですよ。
ドゥブロヴニクからサラエヴォまでのバス料金は一人約3000円(クロアチアの通貨1クーナ=20円で計算)。所要時間は7時間ほど(『地球の歩き方』による)。それに、大きな荷物がある場合は荷物料金が必要となります。ここでひとつ注意。この荷物料金の支払いですが、ここからすでに通貨はボスニア・ヘルツェゴヴィナのもの(コンベルティビルナ・マルカ。略してKM)となり、運転手に直接支払うことになります。なぜならバス会社はサラエヴォのものだから。クーナで支払おうとしたら断られました。これは運転手によるのかもしれませんが。ただし、殆どの方がこの時点でKMを持っているとは思えません。私達はユーロで支払いを行いました。料金は、ひとつの荷物に対し1ユーロでした。SOBEについて記した時にも言及しましたが、いろんな場所でユーロがそのまま使えることが多いので、小額紙幣のユーロを用意していくと、やはり便利ですよね。
また、バスは座席が空いていれば当日その場でチケット購入でも大丈夫でしょうけれど、心配だった私は、数日前にターミナルの窓口で前もって購入しておきました。チケット購入の際は、パスポートの提示が必要ですのでご注意を。
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ほぼ定刻に発車したバスは、ダルマチア海岸線をまず西へ西へと向かいます。
ここがけっこうな難所でして・・・。乗り物が弱い方にはちょっとばかししんどいかもしれません。飛行機でドゥブロヴニクに降り立つ際上空から眺めていて、その複雑に入り組んだ海岸線には気付いていたし、旅に出る前に読んだ本にも、そういった地形ゆえに、ドゥブロヴニクとその周辺が、西から東の世界へ向かう船にとっての絶好の寄港地となっていた旨を書かれていたので、その「クネクネ道」のことは分かってはいたのですが、とにかくその曲がりくねり方は半端ではありませんでした。
そして、このダルマチア海岸を過ぎ北へ進路を変えた時点で、しばらくは平坦な風景が続くのですが、ほどなくバスは山がちなボスニア・ヘルツェゴヴィナの風景へと突入していきます。なので、乗り物に弱い方には本当にしんどい国境越えとなるかも・・・。です。
ちなみに国境を越えるより随分前から、車掌がパスポートを預かっていきます。バスの中では、今どの辺りにいるかや、いつ休憩に入るかなどの説明は全くありませんし、たまに車掌が乗客へ向かって喋る際もボスニア語のみでしたから、場の雰囲気で全てを察するしかありません。
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国境ではおおよそ20分ほどバスの中で待たされたかと思います。先ほどパスポートを預かった車掌が全員分まとめて処理します。「国境越え」にロマンを感じていた(笑)私には、ちと物足りない展開。
少し記憶が曖昧になってしまったのですが、パスコントロールを追えたパスポートは、車掌ではなく係官が持ってバスに乗り込んできたのではなかったかと思います。ここでひとりひとり名前を読み上げられ、外国人にはパスポートが返還されるわけですが(ボスニア人の人たちはパスポートではなく身分証のようなものを見せていました)、ここでおもしろいエピソードが。(・・・って、このネタ実はすでに3箇所くらいでお披露目したので、既に聞かれた方は「またかよ〜」と思って、読み飛ばしちゃってくださいね。)
みなさんは旧ユーゴの国の人々に多い名前って言ったら何を思い浮かべられますか?
そう、「〜vic(ヴィッチ」さんを始めとする「〜ッチ」さんですよね?ね?
バスの中でも「vic」さんのオンパレードでした。いや〜、本当にヴィッチさんだらけなんですね〜。ちょっと感動。そして、サラエヴォの街中では、なんと「チチッチ」さんという冗談のような名前(失礼!)にもお目にかかりました。この人がまた、チチッチなんてカワイイ名前をしながら随分ごついお兄さんだったから笑えましたよ。
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国境付近ののどかな風景。トウモロコシ畑が広がります。国境を越えるとすぐに休憩時間でした。時間は確かまだ10時台だったと記憶します。運転手と車掌は休憩所のカフェでボスニア風ハンバーガーの昼食をとっていましたが、乗客は誰もまだ取っていませんでした。思い思いに地べたに座り込んで、約20分ほどを過ごしました。前もって「休憩は何分間です」などと告げられることはありません。全ては運転手の気分次第。後の休憩所でお昼が取れるのか気になった私達は、ボスニア人の乗客に休憩時間について尋ねたのですが、やはり「運転手の気分次第」なのだそうです。そして、到着時刻についても、「今日の運転手は随分のんびりしているみたいだから、いつ着くかわかんないわね」とのことでした。結局私達はタイミングを逃し、その後も昼食をとれずじまいで、手持ちのお菓子等でしのぎました。やはり何か持参してバスに乗り込むのが賢明かもしれません。
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写真はバスの経由地を示したプレート。

ボスニア・ヘルツェゴビナに入ると、山がちでのどかな田舎の風景が広がり始めます。いや、クロアチアでも田舎を通っては来たのですが、その度合いが違うかも(笑)。
モスタールが近くなると、このような渓谷美を拝める場所が増えてきます。川の水が翡翠のような緑色だったのがなんとも印象的。バスに酔わない方は、思う存分窓外の風景を楽しまれてください!
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以前訪れたルーマニアでも心ときめいた(笑)田舎の光景。冬に備えて干草の山が林立するこの牧歌的な光景はどこか懐かしく、またどこか新鮮。
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いったい何時くらいに休憩を入れるのか終始さっぱり分からなかったこの旅路。
いつモスタールに到着したのかも、どこがモスタールだったのかも、実は良く分からずじまいでした(苦笑)。おそらく、モスタールの新市街らしきところにあるバス・ターミナルでちょっと停車し、客を降ろしただけですぐに発車してしまったんだと想像します。よって、緑色の川に有名なオスマン時代の石橋が架かる美しい風景は目にすることができず・・・残念。
そして、最後の経由地モスタールに止まる直前、(ていうか、これがモスタールでの休憩の代わり??)バスは、山小屋風の涼しげなカフェレストランに停車。
例によって運転手と車掌は何も告げず、カフェへと向かい、コーヒーを啜り始めました。この時点で確か12時半ぐらいだったかと記憶します。そうとうおなかが減っていた私達。しかし、運転手たちが取っているのはコーヒーだけ。ここで遅まきに食べ物を注文して置いてけぼりを食うわけにはいかないし・・・。というわけで、山小屋カフェの脇でグルグルとまわって炙られていた羊の丸焼きを恨めしそうに眺めつつ休憩は終了(笑)。
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モスタールを出てからも、絶えずクネクネと曲がり続ける山道で、三半規管の働きが多少微妙になって来ていた私は、「いったいあとどれくらいで着くのかしら?」と疲れを覚え始めていました。『地球の歩き方』によると、モスタール→サラエヴォ間はバスで約3時間。うひゃ!まだそんなにかかるの?とげんなり。
時計を見ると既に1時過ぎ。ということは。バスに乗ってから5時間ほどが経過。当初の予定では7時間ほどの旅路と思われていた2都市間でしたが、このペースじゃとても予定時間には着きそうにないなと、半ば腹括りモードに突入。
こんな風だったから分かんなかったのですよ、2時を回った頃、山道を抜けて急に視界が開け、巨大ビルや旧共産圏によく見られるような無機質なコンクリの巨大集合住宅群が立ち並ぶ街並みが現れてもそこがサラエヴォの街だということに・・・。
夫とふたりで随分大きな街だよね〜とか言いながら、辺りをキョロキョロ。あれ?ここサラエヴォなんじゃない、ひょっとして?と気付いたのは、街の中心地、鉄道駅にかなり近づいてからのことでした。(とほほ)
クロアチアからの国際バスが発着するボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦側のバス・ターミナルは、サラエヴォ鉄道駅の正面。こじんまりとしたターミナルですが、やはりバスを降り立つと宿の客引きが寄ってきました。正確な情報かどうかは量りかねますが、これまたネットからの情報によると、サラエヴォには日本人の男性限定で「食ってしまう」宿のオバサンがいるのだとのこと。昼間、さんざん親切にしておいて、夜になると態度が急に妖しげなものに変わるのだとか(要するにベッドにもぐりこんでくるのだとか)・・・。先に地面に降り立った夫に、中年女性が近寄ってきました。私が続けて降り立つと、わりと素直に引いていきましたが、ひょっとしてこの人が有名な「日本人男性を食う」オバサン!?
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それにしても、サラエヴォ中心地に近づくにつれて、このような廃墟と化し放置された巨大ビルや廃屋が増えてきました。「なんか随分寂れた首都だな〜」、が第一印象だったのですが・・・
次回からはETHNOMANIAの旅~サラエヴォ編を書いていきます。

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チチッチさんに反応してしまった私(笑)
会ってみたい〜(*´▽`)

「日本人男性を食うおばさん」、怖いですね!そういう客引きはどこにでもいるだろうけど、なんで日本人男性限定なんでしょう・・・?

wacky
2006/08/27 00:14
やっぱりチチッチさんは気になりますよね。
ちなみに、ごついけど、とても心優しく気が利く方でした。「日本人男性を食うオバサン」は、私もネット上で知っただけなので、本当かどうかは分かりませんが。
日本人男性限定なのは、日本人に対してやはり歴史的しがらみがなく、好印象のみを抱いているからではないでしょうか。
「男性」というのが少し異色な感じがしますが、日本人「女性」に対してなら、どの国でもよくある話ではありますよね。
elly→wackyさん
2006/08/29 16:56
お久しぶりです。先日はコメントありがとうございました!!

国境越え・・・ドキドキしますよね。
ユーロ圏内だったら、道路をすぎるだけであっけなく感じますが、でも雰囲気は全然違いますし、新しい冒険が更に始まる感じで・・・好きです。

それにしても・・・「日本人男性を食う」おばさんっているんですね。
でも最近よく聞くのは・・・例えて言えば、「外国人を食う日本人女性」の話をよく耳にします。
人それぞれですが・・・お願いだから、日本女性の価値を下げないでね、といいたくなります。
Miwapyonta
URL
2006/09/02 05:41
国境越え、やはりワクワクしますね。そうそう、単に見えない国境線を越えるだけですし、急激な変化があるわけではないけれど、よく目を凝らすとちょっとしたところに違いが現れたりして。国境越えって目的地(点)へ至る道中(線)に過ぎないけれど、その線の上にこそ、旅の醍醐味があるというか…。
「外国人を食う日本人女性」、こちらも確かに存在しますね。一部の人たちのお陰で日本人女性全てが「軽い」と思われるのは本当に迷惑です。
elly→Miwapyontaさん
2006/09/03 13:47

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