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zoom RSS Iranian Hero〜Mansour〜

<<   作成日時 : 2006/03/31 22:34   >>

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画像
[LIFE... زندگی]
MANSOUR منصور
(2002年)
1.Life(Zendegi) زندگی
2.Yeki Bood , Yeki Nabood “Remix”
يكی بود يكی نبود
3.I Love You (Dooset Daram) دوستت دارم
4.Nazok Narenji نازک نارنجی
5.Bebin ببين
6.Yeki Bood , Yeki Nabood“Original”
يكی بود يكی نبود
7.Khodi خودی
8.Groove With Dr.Fred

يكی بود يكی نبود ([イェッキー・ブード、イェッキー・ナブード]:昔むかし)、イランという国にGOOGOOSHさんを始め、数多くの偉大な歌手たちが住んでいました。彼らはイランを始め、中東のあらゆる国で絶大な人気と実力を誇っていました。
しかし1979年のある出来事以来、彼らは祖国で歌を歌うことができなくなりました。それは生まれ変わったこの国で、新しい歌を歌うことが良くないこととされたからです。歌姫やポップ・スターたちは、アメリカという国やその他の国々に移り住み、そこで一から出発することを余儀なくされました。
でも、彼らの音楽への情熱は、そんなことではくじかれたりしませんでした。
新しい土地で新しい音と結びつき、ペルシアの華麗な花を咲かせましたとさ・・・

去年NIYAZを聴いて以来、久しぶりにペルシアン・ポップ(ペルシア語によるポップスなので、便宜的にペルシアン・ポップとします)を聴いてみようかと思い立った私。
でも、一般のCD店では殆どそれらのCDを見かけない(エル・スールさんには少しありますけど)。
そこで、インターネットでちょこちょこっと「ペルシアン・ポップ」と検索を始めました。

以前、NIYAZの記事を書いた際、ネットで割りとたくさんペルシアン・ポップを扱っているところをお伝えしていきます、という風に書いていました。で、おススメなのが、ここ→「サリガレコード」。
何よりとても見やすい、選びやすいのが気に入りました。CDジャケットを並べてあって、それぞれのミュージシャンのオフィシャルサイトへのリンクも貼ってあるし、店舗のような状態で「展示」してあるので、そのミュージシャンについて全く知らない場合、とても分かりやすい。
その上、音楽に関するメールでの問い合わせ・質問に実に丁寧に応えてくださるので、CDを選ぶ際とても参考になります。
私もNIYAZの後、こちらで5、6枚、購入させて頂きました。
そのうちの一枚が、このマンスールさんの「LIFE... Zendegi」というアルバム。
ジャケットのファンキーな風貌を裏切らない、華と歌唱力を備えたミュージシャン。
声もいいです。

アルバム全体の音をひと言で表すと、アップ・ビートなエレクトロニック・ポップ(ロック)ということになるでしょうが、革命後の他のミュージシャンに比べて、わりとミクスチャー性が強いと思いました。他のミュージシャンも聴いてみて、今までのところ革命後のペルシアン・ポップはクラブ・ミュージック嗜好が強そう&ラテン・テイストを必ず取り入れている(←どちらも世界的な傾向かもしれませんが)という点が顕著だと思いました。ここをよく訪れてくださる方々がおそらく多く聴いていらっしゃるアラブのポップスに比べ、独自性や発展性にはまだまだ欠けているというのが正直な感想です。でも、そんなペルシアン・ポップの中でも、このマンスールの声と音楽には心に突き刺さるものがあったし、素直にカッコイイ!と思えたのです。編曲は殆ど本人だし、共同プロデューサーがいるものの、セルフ・プロデュースとクレジットされていました。本格的なミュージシャンであることがこの辺りからも窺えます。

アルバムは表題曲[Zendegi]から始まりますが、なんと言っても打ち込みのドラム音とアコーディオンの響きで始まるこの曲が、本アルバム中最も華があると思いました。打ち込みの激しいビートに乗って確かな歌唱力の「太い」声で歌い、時にはシャウトまで披露します。
曲中、アコーディオンや電子ピアノの音がとても効いているのですが、これらの楽器が奏でるメロディーは往年のペルシアン・ポップを彷彿とさせるものに思われました。[Nazok Narenji(Delicate Orange)]という曲の変拍子が、リズム的には最もペルシアっぽいと思いました。(このリズム何拍子っていうのかな〜;)歌唱法も然り。バックではトンバクと思しき音がポコポコとリズムを取っています。このトンバクによるポコポコ感もペルシアン・ポップの特徴です。アラブ音楽では、ダルブッカの音を極力おさえる傾向になってきたようですが、ペルシアンではまだまだこのポコポコ感が王道とされているのかな?余談ですが、この曲のタイトルって、英語で言う[Sweet Honey]とかとおんなじ感覚なのかな?恋人に対してDelicate Orangeちゃん、みたいな使い方するのかな?ご存知の方は教えてください。[Bebin]と[Khodi]いう曲はエレクトロニック・ラテン・ロック。[Bebin]の方はペルシアっぽいメロディも入るのですが、アコースティックギターの用い方は、スパニッシュ、というかフラメンコです。
そして、ペルシアン・ポップと言えば、お約束のようにド演歌調の曲が入っています。[Yeki Bood Yeki Nabood(「むかしむかし、あるところに。。。」っていう意味ですよ)]もそのひとつ。この曲、オリジナルとリミックスが入っていますが、リミックスがユーロ・ビート調なのだけが、本アルバム中どうしても許せない部分(笑)。先ほどペルシアン・ポップの特徴としてクラブ・ミュージック嗜好が強いと書きましたが、明らかに80年代〜90年代初頭のダンス・ミュージックへの思い入れも引きずっているように思います。勘違いだったらごめんなさい。
最後の曲は、これまたYeki Bood 〜の、今度はインスト・ヴァージョン。収録曲8曲中、3曲が同じ曲というのは、フル・アルバムとしては如何なものか、とも思うのですが。尚、タイトルのDr. Fredとは、本アルバムで、キーボードとCo-プロデューサーを担当しているFred Mirzaのことではないかと思います。

さてさて、このマンスールさんですが、やってる音楽が気に入ったとは言え、輸入版のジャケットには勿論ライナーなど何もついていないし、情報がありません。
でも、サリガさんのサイトから、オフィシャルサイトに飛んで、Bioを読むことはできました。
どういう人なのかということを、少し書いてみようと思います。以下、全てオフィシャルサイトからの情報です。(言葉使いは変えてますし、はしょってますけど

マンスールは、テヘランに生まれ13歳の時、アメリカへ渡った。年齢はBioに書かれていません。男性だから年齢言ってもいいじゃんって思ったのですが。13歳のときにアメリカに渡ったというところからすると、おそらく30代半ばくらい?小さい頃から、イランの伝統音楽が好きで、それらの影響を受けてきた彼は、ハイスクール時代(アメリカですね)にはプロのミュージシャンのレコーディングやライヴに参加し、バック・ボーカルを務めていた。そこで、レコーディングのノウハウを学び、人脈を広げていった。1991年に、自主制作にて初のアルバム制作にとりかかる。このアルバムの制作には3年間を要した。3年間も要した理由は、気に入ったプロデューサーを探したり、自らボイトレをしたりしていたからだそう。気合が違います。そして1994年にやっと1st.,アルバム[Ferferehaaye Bi Baad]をCaltex Recordsより発売。このアルバムはアップビートでエレクトロニック・ポップ風のサウンドだった。[Zendegi]と同じような音なのかな〜?前のアルバムもぜひ聴いてみたくなりました。次の4年間で3枚のアルバムをリリース。[Tasvir] [Akhar Daricheh] [Ghayeg kaghazi]の3枚。
その後、Babak Shokrianという映画監督に誘われ映画に出演。この映画の撮影とプロモーションは、アルバム制作時期とダブったが、その環境が彼のクリエイティヴィティを増させた。[Only For You](2000)がその期間に出来たアルバム。クラブやテレビ・ラジオなどあらゆるところで流れ、イランでは発売されていないにも関わらず(尤も海賊盤は出回っている)、知らぬ人がおらぬほどのヒット。彼の最大のヒット作となる。そして、過去20年間の間、世界中にちらばるイラニアン・コミュニティの中で、もっとも有名な歌手のひとりとなる。2001年アルバムジャケットには2002年と書かれてるんだけど;)発売の6thアルバム(現在、所属するレコード会社Taranehからは3rd,)がご紹介した[Zendegi]。今までとスタイルを変えて長髪姿でMビデオに登場した彼にファンは驚かされた。そうなんだ〜。このファンキーないでたちは彼の地ではないんだ〜。その頃、彼の出演映画が各国の映画祭で上映されたことにより、世界的に名を知られるようになった。
2002年にはアルバム[Crazy(ديوانهディーヴーネ)]を発売。この曲は、イランでも大人気で、サッカー場にて、気に食わないプレーをしたプレイヤーや監督に対して「ディーヴーネ」コールが起こるのだそう。イランのサポーター、こわそうだもんな。イラン以外の国、アフガン、トルコ、タジク、UAE、バーレーン、カタールなどでも人気を博し、マンスールは中東において最も活躍するアーティストのひとりとなる。そうか〜。私が知らなかっただけで、やはりイラン出身のビッグ・スターは革命後もずっと存在し続けていたのね。2003年のイランで起こった大地震の際、[Eidi Nadaram]という曲を共同制作。ビデオのみの曲のはずが大変な反響を呼び、次のアルバムに収録されることに。そのアルバムが2005年発売の [The Fugitive]。
現在は、ロスに拠点をおきつつも、世界中をまわってるのだそうです。

ライナーがないと、素人ではやはりろくな記事書けませんね。
今回はこんな感じでなかなか伝わりにくかったことと思います。ごめんなさい。
ただ、アラブのポップスや歌謡を聴いていらっしゃる方にも、あまり違和感なく、そして、ペルシアン・ポップの「エッセンス」も同時に感じられるという点でも良いアルバムだと思います、ということを伝えなきゃ。
ひょっとしたらペルシアン・ポップの独自性をあまり強く感じられない〜とおっしゃる方もいらっしゃるのでは、と危惧しますが、マンスールはそういうことを抜きにしても、純粋に音楽がかっこいいですよ。
もっともっとペルシアっぽさが欲しい方は、古典や伝統音楽を聴いてくださいって感じでしょうか??

マンスールオフィシャル・サイト
http://www.onlymansour.com/
サリガレコード・オンラインショップ
http://sarigarecords.web.infoseek.co.jp/index.html

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
ellyさん,おはようございます。私もペルシアの風に吹かれたい今日この頃です。(とインド音楽を聴きながらのコメント。。。)だってペルシアもの無いのですもの。ウェブを含むワールドミュージックの専門店で,ペルシアものは探さないといけんのですねぇ。それにしても,ライナーノーツが無いのに,ここまで書かれて凄い!!もうellyさんの文面をライナーノーツにしたらええんではないでしょうか。正直,無料で読ませて頂いて感謝です!ポコポコ感聴いてみたいですねぇ。
NAKA
URL
2006/04/01 04:44
早速のコメントをありがとうございました。インドものは何を聴かれていたのですか?お褒め頂き、本当にありがたいです。今回はあまり魅力が伝わらなかっただろうと、密かに反省しておりましたので。サリガさんにアクセスされると、それぞれのミュージシャンの公式サイトによっては、音が聴けるものもありますので、お薦めですよ!
elly→NAKAさん
2006/04/04 01:23
遅ればせながらのコメント、ごめんなさい。
いや、ほんと、NAKAさんのおっしゃる通りellyさんのこの文章をライナーにそのまま使えるんじゃないですか?
マンスールさんの存在自体初めて知りましたが、ちょっとだけその音楽が想像できました。
なかでも気合い入れて3年を費やしたという'94年の1st.を聴いてみたいです。
サリガレコードさんも初めて知りましたよ。こんど何か探してみようかな…?
ペルシアンPOP、また勉強になりました、ありがとうございます。
questao
URL
2006/04/16 16:51
遡ってまでコメントいただきありがとうございます。いや、そんなたいした情報も載せられなかったし、第一、音楽のことをよく知らない私などはとてもライナーなど書ける器ではありません。
ファーストアルバム、確かに聴いてみたいです。外国のミュージシャンは、前のアルバム発売から次のアルバム発売までの期間が異常に長かったりしますが、その期間ずっとアルバム制作に携わっているという人はなかなかいないのではと思います。ですから、マンスールが3年間、一枚のアルバムのために時間を費やしていたというのはとても丁寧な音作りをする人なんだろうなと期待を抱かされました。
サリガレコードさん、サイトがとても見やすいのでお勧めします。これからもぼちぼちですが、ペルシアン・ポップのことも書いていきますね。またよろしくお願いします。
elly→questaoさん
2006/04/16 22:02
はじめまして。kisara と申します。
マンスールの曲 I Love You (Dooset Daram) には、大変衝撃を受けました。
そして、マンスールのアルバムは、やはり、「LIFE」がいちばん良いです!

演奏で聞こえるあのポコチャカ音の楽器は「トンバク」と言うんですか、全く知りませんでした。
民族楽器の知識は全くと言っても良いほど無いので・・・。
それと、確かに、最近のイランのポップスは、トランスの曲がやたら多いですよね。
でも、そんな電子音楽でも、ちゃんとイランの音が入っているところが好きです。

どのページを見ても、素晴らしい文面ですごいですね!
また、寄らせていただきます。
kisara
URL
2007/03/12 22:07
うわ〜〜〜!kisaraさんって『異国音楽館』の方ではないですか!URLリンクを辿ってみてビックリしました。1年ほど前からたまに覗かせていただいておりました。読み逃げですけど。「空耳」の大ファンですよ、私。
「Dooset Daram」は、確かアラブポップ色が強かったように記憶いたしますが、でもそんな中にも、ペルシャ的なフレーズが随所にちりばめられていて、かっこいい曲でしたね。あ、ちなみに私も楽器にはあまり詳しくありませんよ〜。特にCDの音だけで聞き分けるのは苦手なんです;
それと、実は私はマンスールは2枚しか聴いていません。サリガさんで出ていた新作も買いたいと思いつつ、まだ購入しておりません。kisaraさんは、とにかく幅広くお聴きになられてますよね。あれだけのジャンルを行き来する体力?と集中力には、ただただ驚かされます。私の方もこれから読み逃げでなく、たまにコメントさせて頂きますね。よろしくお願いします。
elly→kisaraさん
2007/03/13 20:07
まさか、1年も前からうちのブログを読まれていたとは、ビックリです!
異国〜なんてタイトルにしてしまったけど、実際は「中国」しか行ったことないですよ、わたし。

イランの曲・アラブの曲・トルコの曲って、確かに似ているけれど、やはり音が違うなと、最近、つくづく思います。
イランのポップスは、アラブやトルコほどドロドロしたメロディじゃないし、唄の語感はインドやパキスタンの曲に似てますよね。

それから、リンクを貼らせていただきました。
こちらこそ、よろしくお願いします。
kisara
URL
2007/03/13 22:28
またまたお越しくださりありがとうございます。イラン・アラブ・トルコの音の違いは、きっと私なんかより、kisaraさんのようにたくさん聴かれている方の方がよく分かってらっしゃると思います。でも、そうですね。kisaraさんがおっしゃってる通り、ペルシャものはパキスタンにむしろ近い気がします。語感に関してという部分は、言語的な分類の上でイランとパキスタンの方がアラブとよりも近い・・・ということもあるんでしょうね。
ところで、リンクを貼って頂いたんですね!
ありがとうございます。じゃ、私も早速。
こちら、あまり更新しないんで申し訳ないですけど。
elly→kisaraさん
2007/03/14 21:53

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