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zoom RSS 砂漠の旅(ネフタ)

<<   作成日時 : 2005/10/26 17:03   >>

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トズール滞在3日目は、アルジェリア国境近くのいくつかの街を訪れることに費やされた。
私は昔から国境という言葉に大きなロマンを感じている。陸の国境がない日本人の特性か。
たくさん旅行をしているイメージが私にはあるらしく、当然のように陸路の国境越えを体験しているものと友人・知人には見做されている。
が、実は、旅行もさほどしていないし、陸路国境越えの経験もないので、国境というものに、根拠のない憧れを抱いているのだ。実際には争いの結果であったり原因であったりする国境線。ロマンチックとは程遠い。

午前中はトズールから25kmのところにあるネフタ、午後は映画『イングリッシュ・ペイシェント』のロケ地ともなったタメルザ渓谷のいくつかの山岳オアシスを訪ねる小旅行をした。

ネフタは観光資源にも乏しい小さなオアシスの街だが、私には特別な思い入れがあった。
というのも、この街はイスラームの民間信仰とでも言える聖者信仰、あるいは神秘主義(スーフィズム)と深く結びついた街だからだ。ガイド・ブックやものの本によると、ネフタには100以上ものマラブー(聖者の墓)があるとのこと。このマラブーは人々の信仰の対象となっていて、祈願に訪れたり、周辺で祀りがおこなわれたりする。聖者信仰はイスラーム発祥の地サウジアラビアから遠ざかるにつれ、またイランのようなもともとアラブではなかった土地などで発展を遂げたイスラームの形だと思っている。こんなことを言ったら双方から怒られるかもしれないけれど、カトリックで、それぞれの人に守護聖人がいるのと似ているかもしれない。また、彼らが呪術的な役割をも担っていることを考えると、アニミズムとも関係が深そうだ。道端やいたるところに立っている小さなドーム型の墓を見ると、お地蔵様さえも連想してしまう。

ここ、トズールからの山岳オアシスや大砂漠地帯への移動は、公共の足がないため、前もって東京にあるフロンティアインターナショナルジャパンという旅行会社を通して、チュニスのAtlantis Voyageの運転手を手配してもらっていた(フロンティアは私が今までお世話になったどの旅行会社よりも親切で、旅のプラン作りの相談にも何度も乗ってくれた)。よって、山岳オアシスの見学も、ネフタの観光も一まとめになっていた。(ネフタへは公共の足がありますが、タメルザと同じ日に行くのなら、料金は変わらないし、旅行会社の車で行った方が得だというアドバイスを頂いたので。)
午前中は予定していた運転手が来られないとのことで、他社から代理の運転手が来たのだが、マラブーを見て回りたい旨を伝えるものの、なかなか理解してもらえない。「マラブー」と言って通じないので、私のアラビア語の発音がおかしいのかもと、フランス語で「la tombe(墓)」と言ってみたり、あるいは紙に書いて伝えるものの理解してくれない。いったいどうすれば?!と思いつつ、それを繰り返していると、「ああ!」と言った感じでようやく理解してくれた表情を見せた。。。。。が連れて行かれたのは、la tenteつまり、遊牧民が暮らすテントでした。(ガックシ)

イスタンブールからチュニスへの飛行機(日本からの直行便がないのでトルコ経由だった)で知り合ったトルコ人の大学教授が、私がスーフィズムや聖者信仰への関心を示すと、マラブーを見に行きなさいと言ってくれた。こちらでも発音はマラブーのはず。なんで通じなかったのだろう。。。
疑問に思いつつ、やむなく諦めた私でした。

運転手自体は、多少セクハラは入っていたし、お茶をおごらされたりはしたものの、悪い人ではなかった。ラクダの群れがいたら写真を撮るために車を止めてくれたし、何より陽気なやつでけっこう楽しませてくれた。
そして、トズールではラクダの肉のクスクスが有名だよと教えてくれた。チュニジアの肉屋は店先にハラール肉(イスラームの戒律にのっとって屠殺された肉)の羊が丸ごと吊り下げてあったり、頭部だけ店頭に飾ってあったりして、なんともおもしろ不気味なんだけど、トズールではラクダの頭(ただし子供。大人は不味いらしい)が飾ってあった。車中から見えただけなので、写真に残せなかったのが残念!あまり熱心に写真を撮るほうではないのです。
(*他の運転手の話は別記事で書いていますが、本当に素晴らしい人で、旅の思い出がここまで印象深いものになったこと、あるいはチュニジア人のイメージが私の中で格段良くなったのは、その運転手に出会ったことによる部分も大きいです)

そして、このオアシス自体はとても美しいものだったので、訪れて大正解だったけれど、目的を果たせなかったのが残念でならない。こういう時はもっと語学力を磨こう、説得力のある会話を心掛けようと、心に誓う。
それから、砂漠地帯やオアシスは訪れる時間帯も重要だ。やっぱり夕方の光景に適うものはない。泥で出来た建物の陰影が絵画的で、夕日に照らされてローズ色になった山並みが神秘的なほど美しいから。ロマンチストさんには夕方をおススメです♪

*写真は、ネフタの花かご(コルベイユ)と呼ばれるオアシスのもの。
盆地状にくぼんだ地にナツメヤシの林があって上から見たら花かごの形に見えるからだと思います。分かりにくいですが、中央に移っている細長い建物がモスクのミナレット(礼拝を呼びかける塔)で、右の丸いドーム状の建物がマラブーです。実物の写真ではいくつもいくつも並んでいるのが分かります。おそらく近くで見てもそれぞれの聖者の名前か何かが刻んであるだけだと思うので、さほど見ておもしろいものかどうかはわかりませんが。
(タメルザ渓谷への旅はまた次回)

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
 国境線、越えたことはないけれど、初めて外国の空港に降りたときは、不思議な気分でした。空のどのあたりで国が変わったのかしら?などなど。国内旅行とは異質の何かが、海外旅行にはありますね。私は「旅」というほどの経験がないので、旅行としておきます。
筑紫万葉
2005/10/27 11:25
初めての海外はやはり新鮮でしたよね。空港に降り立ったときの空気の違いや独特の匂いに「海外へ来たんだ!」と、身の内からなんともいえないエネルギーが沸いてきたのを覚えています。「匂い」に関しては、初海外がインドだったから、実際に「(匂ってた(臭ってた)」可能性あり!ですが。。。
筑紫万葉さんは、旅行と旅の違いはなんだと思いますか?
elly→筑紫万葉さん
2005/10/27 14:50
旅行と旅の違いってなんでしょう。。。自分の中のイメージを書き出してみるのは難しいですね。ellyさんの、旅行と旅の違いを是非お聞きしたいです♪
ところで、体調大丈夫でしょうか。早く元気になってくださいね。明日は残念ですが、またお会いできる日を楽しみにしていますね♪お大事にしてください。
hoaloha
2005/10/28 15:18
ご心配とご迷惑をおかけして本当にごめんなさい!熱は引きましたが、鼻詰まり等で味が良く分からないので、料理は無理だ〜って感じです。必ずまたお誘いしますので、そのときはどうぞよろしく。
旅と旅行について自分の中での違いをこれから書いていければなと思っています。
今日はとりあえず前から書き溜めておいた旅の日記の続きをUPしますので、良かったら読んでくださいね。
elly→hoalohaさん
2005/10/28 21:37

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